キッチンカーに冷蔵庫・冷凍庫は必要?購入時のチェックポイント
キッチンカーに冷蔵庫・冷凍庫は必要?購入時のチェックポイント
公開日:2022年6月10日キッチンカー(移動販売)でどのようなメニューを販売するのかある程度決まったら、次は具体的に厨房スペースに置く設備について考えていきましょう。その中でも、冷蔵庫や冷凍庫などの保冷設備は種類が多いため、何を基準に選んだらよいのか悩んでいる人は多いのではないでしょうか。
本記事では、そもそもすべてのキッチンカーに保冷設備は必要なのか、現役オーナーに使われている便利な保冷設備、保健所のチェックポイント、注意点などについて解説します。購入を考えている商品がある人も、ぜひその前に一度目を通し、その保冷設備が本当に便利か、保健所の許可がおりそうかどうかなどを検討してみて下さい。
目次
キッチンカーには冷蔵庫・冷凍庫が必要?
キッチンカー(移動販売)を開業するために必ず取得しなければならないのが「飲食店営業許可証(営業許可)」です。衛生面で安全に営業できる設備が揃っていると保健所から認められた飲食店に与えられる許可で、キッチンカー営業にも必要になります。
営業許可のために保冷設備を設置する必要があるかどうかは、メニューによります。例えば、ポップコーンや調理済みのパンのように、保冷する必要がないメニューであれば基本的には必要ありません。
ですが、ほとんど使用しない予定であっても設置を求められるケースもあります。自分の販売メニューに必要か、どのような機能であれば許可がおりるのかなど、必ず管轄の保健所に確認しましょう。
冷蔵庫や冷凍庫 保健所はどこを見ている?
保冷する必要がある食材が使われている場合、保冷設備の設置を必ず保健所に求められます。地域によってはクーラーボックスと保冷剤の代用でも営業許可がおりますが、大半の保健所では難しいでしょう。
保冷設備は、業務用ではなく、家庭用で問題ありません。
営業許可の条件として多いのは、キッチンカーが走行している間も保冷設備が動いていることです。条件が厳しい首都圏で義務づけられていることが多いため、これらのエリアに出店予定の場合はよく確認しましょう。
主な冷蔵庫・冷凍庫3種 メリットとデメリット
現役オーナーが、実際に自分のキッチンカーで使っている主な冷蔵庫・冷凍庫を紹介します。それぞれのメリット・デメリット、どのような用途におすすめか解説しているので、保冷設備の購入を検討している人はぜひ目を通してみて下さい。
車載用冷蔵庫、小型冷蔵庫
保冷設備を使う予定がなくても、保健所から設置するように指示されることもあります。こういったケースに最適なのが、車載用冷蔵庫(ポータブル冷蔵庫)や小型冷蔵庫です。
車載用冷蔵庫のメリットは、持ち運びしやすい点と、他の保冷設備に比べて安価な点です。デメリットは、基本的に上開きなため、冷蔵庫の上面にあるスペースを有効活用しにくい点です。
小型冷蔵庫も、営業許可のために保冷設備を搭載する人におすすめです。車載用冷蔵庫とは異なり、扉は横開きなので、上のスペースを活用できます。
冷凍ストッカー
冷凍ストッカーは、庫内を-20℃以下の低温で保存しておける保冷設備です。アイスクリームや氷などを大量にストックする必要がある現役オーナーに使われています。また、食材を自宅で保存する際に使用している人も数多くいます。
メリットは、扉が上開きになっているため冷気が逃げにくく、庫内の温度が上昇しにくい点です。かき氷やイタリアンジェラートといったアイス系デザートを販売する場合は必需品でしょう。
デメリットは、扉が上開きなので、上面を作業台として使えない点です。前開きタイプの冷凍ストッカーもありますが、庫内の温度が上開きタイプよりも上がってしまうため、保管する食材によってはあまりおすすめできません。
台下冷蔵(冷凍)庫(コールドテーブル)
キッチンカーで特におすすめの冷蔵庫・冷凍庫は、台下冷蔵庫(冷凍庫)です。コールドテーブルとも呼ばれ、現役キッチンカーオーナーから支持される保冷設備です。
メリットは、「台下」という名前が表すように、冷蔵庫の上面を作業台にできるため、厨房スペースを有効活用できる点です。次に、ドアの開閉によって温度上昇してしまっても、元の温度まで冷えるスピードが他の冷蔵庫よりも早い点です。
冷蔵のみ、冷凍のみ、冷蔵・冷凍両用の3種類があるため、食材に合わせて幅広い選択肢から選べます。
デメリットは、横開きのため、冷気が逃げやすい点です。頻繁にドアを開閉すると庫内の温度が上がってしまうため、かき氷やアイスクリームなどを保存する場合は、冷凍ストッカーのほうがよいでしょう。
盲点!製氷機の氷はキッチンカーで使えない
キッチンカーでは、製氷機で作った氷で調理したメニューを販売できません。例えば、製氷機で作った氷でかき氷を販売することは禁止です。氷を作る際に食中毒が発生する危険性があるため、どの保健所でも禁止しています。氷は必ず、市販のブロック氷を使いましょう。
いざ購入!冷蔵庫・冷凍庫のどこをチェックする?
自分のキッチンカーで使う保冷設備の種類をある程度絞ったら、次は実際に商品を選びます。ポイントは、「キッチンカーは限られたスペースを有効活用することが大事な課題の1つ」だという点です。そのため、家庭用とはまた異なったチェックポイントがあります。
作業効率に合ったサイズ・容量
キッチンカー(移動販売)は、限られたスペースをいかに効率よく使うかがとにかく重要です。作業効率は売上に直結するため、冷蔵庫も冷凍庫も「サイズが大きければ便利」というわけではありません。この点が、家庭用の保冷設備を選ぶ場合との大きな違いでしょう。
例えば、現役オーナーに使用者が多い台下冷凍庫(コールドテーブル)は、奥行き45cmと60cmの2タイプがあります。もちろん奥行きがあるほうが沢山の食材を保冷できますが、軽トラックなどの小さい車種で営業している場合は、厨房スペースとの兼ね合いで45cmを選ぶ人が大半です。サイズを決める際は、必ず自分の厨房スペースをシビアにチェックして下さい。
冷蔵庫や冷凍庫の扉が開く方向
可能であれば、保冷設備の上のスペースを作業台や収納棚として使えることがベストです。
車載用冷蔵庫や冷凍ストッカーは、扉が上開きのため、上面にあるスペースを使いづらいことが難点です。横開きの場合も、自分の導線や隣に置く設備を妨げていないか、よく確認した上で購入しましょう。
保健所の許可基準に合った保冷設備を
現在、営業許可の基準はまだ統一されておらず、保健所によって異なっています。そのため、ある程度購入する保冷設備の候補が決まったら、必ず「管轄の保健所」へ相談に行き、許可基準を満たしているかどうか確認しましょう。
まとめ:現役オーナーに選ばれる保冷設備がおすすめ
キッチンカー(移動販売)は、限られた厨房スペースをいかに有効活用するかがとても重要な課題です。固定店舗型よりも提供スピードが重視されるため、作業効率は営業の成功と直結します。
そのため、冷蔵庫・冷凍庫などの保冷設備も、その観点から選ぶ必要があります。食材に適した保冷効果は必要ですが、それ以外にも、できるだけ上面スペースを作業台として使えるほうがよいでしょう。また、サイズがあまりに大きいとその分作業効率が下がるため、現役オーナーに人気があるサイズを選ぶのもおすすめです。
キッチンカーを開業するために必須である「飲食店営業許可証(営業許可)」は、保冷設備とも関係しています。必ず事前に保健所で確認してから選びましょう。許可に必要な条件を満たしていない場合、保冷設備を搭載しても営業許可はおりません。
保冷設備は数多くありますが、提供メニューや内外装とは異なり、「オリジナリティ」を求めることはできません。保健所の条件を満たしつつ、現役オーナーから選ばれる冷蔵庫・冷凍庫を参考にして、その中から選ぶことが、最も失敗が少なくおすすめです。
フジカーズジャパンではメニューにあわせた最適なキッチンカーをご提案しております。必要な設備についてもノウハウがございますので、保健所の許可申請についてもご安心ください。キッチンカー開業に向けてのご相談もお受けしておりますので、是非お問い合わせください。
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