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キッチンカーを自作するときの手順や費用、注意点

キッチンカーを自作するときの手順や費用、注意点

新しい業態でありながら近年人気が集まっているキッチンカー(移動車販売)。
その大事な「拠点」とも言える車両をどのように準備するかについては、多くのキッチンカーオーナーが悩むところです。開業資金のかなり多くをキッチンカー製作に費やすため、慎重になるのも当然でしょう。キッチンカーの製作・購入については、コストを抑えるために自分で製作はできるのかな?と考える方もいらっしゃるでしょう。
そこで今回は、キッチンカーを自分で製作するときの手順や費用、注意点についてご説明していきます。

キッチンカーは自作できる?

キッチンカーの製作方法は大きく分けて2つあります。
(1)自分で1からすべて自作する(DIY)
(2)キッチンカー専門業者に依頼する
今回の記事では「(1)自分で1から自作する(DIY)」について、具体的な手順や相場の費用、そして注意点を紹介します。

キッチンカー自作のメリット・デメリット

結論から言うと、キッチンカーは自作できます。また、自作したキッチン部分を車両に載せても、法律上の問題はありません。

自作のメリットは2点あります。1つは、他の方法に比べてコストダウンできること、もう1つは自分好みにカスタマイズしやすいことです。
キッチンカーの専門業者に依頼した場合、制作費用は平均して約250万円前後かかります。ですが、自作の場合はうまくいけば約100万円前後で済ませられることもあります。ただし、工具類が揃っていることが条件になります。
デメリットは、時間と手間が非常にかかること、そして保健所の許可や安全性といった面での不安が大きいことです。

キッチンカーを自作する3段階の手順

自作する場合、どのような流れがお勧めかについて3段階に分けて紹介していきます。

(1)保健所で必要設備をチェックする

キッチンカーを自作する大きなメリットは、自分の働きやすさや好みに合わせたカスタマイズができることです。ですが、キッチンカーはまず保健所の営業許可が大前提です。保健所の営業許可が通らなければ開業できません。あくまでも、許可内でのカスタマイズになります。

営業許可の基準をクリアするためにはどのような設備が必要なのか、最初に保健所で細かく確認するようにして下さい。シンクは何個か、蛇口のタイプは何型かといった情報も必要です。必ず「出店エリアの保健所」のアドバイスを受けることが大切です。
また、希望しているカスタマイズは営業許可を得られるものかどうかについて、実作業に取りかかる前に必ず保健所でチェックしてもらって下さい。

(2)実作業に取りかかる

1. 後部座席のシートの撤去(バンタイプ)
2. 床の作成
3. 間仕切りの作成
4. シンク、給排水タンク、電源、換気扇、調理台といった内装作り

最初にキッチンカー全体の基礎を作り、それから内装を設置していきます。
ですが、一口に実作業と言ってもその内容は多岐にわたり、かつ複雑です。また、それらすべてに作業上の注意点があります。調理台や冷蔵庫といった重い設備も多いため、後から「こちらを先に設置するべきだった」ということにならないよう、1つ1つの作業の順番をしっかりシミュレーションしておくようにしましょう。

(3)構造変更申請とは

「後部座席のシートを撤去したため、乗車定員が4人から2人に変更になった」というように、改造によって車検証と異なる車両になった場合は、構造変更申請をする必要があります。
申請は陸運局で行います。手続きが複雑なため、自分で行う以外に、申請手続きをしてくれる業者に依頼するのもお勧めです。

キッチンカーを自作する費用について

キッチンカーを自作する際にかかる費用について、「大まかな費用」「その詳細」に分けて紹介していきます。

大まかな費用の相場は?

キッチンカーの自作のコストは、どの部分をどれだけ凝ったかによって大きく異なりますが、一般的には約100万円前後が相場です。改造費500,000〜1,500,000円に、車両費が別途かかります。車両本体を中古車にすれば、さらにコストダウンできるでしょう。

必須の内装設備は?

ほとんどの保健所で義務付けられている設備は、前述のように「床、間仕切りパネル、シンク、給排水タンク、電源、換気扇、調理台」の7点です。すべて通販サイトにありますが、保健所によって合格基準が異なるため、必ず「素材」「個数」「サイズ」までよく聞いた上で購入するようにして下さい。
床面の場合は「水拭きできる素材」が基本ですが、それ以外の素材指定も保健所によってはあります。指定がなければ、多くはコンパネとフローリングマットの組み合わせが一般的です。

実際に改造する際は、車両本体や設備以外にも、電動式の専門的工具が数種類、トンカチやネジ回しといった基本的な道具、それに様々なサイズのネジといった細かいものなども必要になります。

キッチンカー自作の注意点4点とは?

手順・費用の面では、決して不可能ではないキッチンカーの自作。いざ作るにあたっての具体的な注意点について紹介します。

(1)保健所の基準をクリアできる車両か

キッチンカービジネスを始めるにあたって、大きな課題になるのが「保健所の営業許可がおりる車両作り」です。この営業許可を得てようやく開業できます。

営業許可について、重要なポイントが2点あります。
営業許可はそれ1つで全国どこでも営業できるわけではない
許可の基準は保健所ごとに異なる

キッチンカーの専門業者であれば間違いなく許可がおりる車両製作をしてくれますが、自作はそういうわけにいきません。必ず細かく保健所に確認するようにして下さい。

(2)長期間、問題なく動く車両ができるか

車両に対する専門知識や専門技術のない人が製作したキッチンカーは、どうしても安全面において不安な部分が残ります。
たとえ保健所の営業許可がおりても、実際に問題なく走る車両になっているかわかりません。場合によっては営業できなくなることも考えられます。自作は、「それらの不利益」と「専門業者に依頼するコスト」をよく計算した上で行うようにしましょう。

(3)工具類まで含めると高くつく場合も

自分で製作や改造を行う場合、たくさんの工具類が必要になります。主なものに電動ドリルやグラインダーなどがありますが、これらを持ち合わせているかどうかによって、自作でコストダウンできるかどうかは大きく変わります。自作を考えている人は、まず必要な工具類があるかどうかをチェックしてみて下さい。

また、自作にチャレンジしてみたものの、途中で諦めて専門業者に依頼する場合、そういった工具類がむだになるだけではなく、キッチンカーを購入するよりも総額が高くなる場合があります。未経験者による中途半端な車両改造は、プロの専門業者にとってもその後の作業がしにくく、手数料などが別途かかるケースがあることを留意しておいて下さい。

(4)専門知識と技術力どちらも必要

キッチンカービジネスを始める際、考えなければならないことはたくさんあります。資金調達やメニュー決め、出店場所選びに保健所の営業許可まで、事業に関するあらゆることを基本的には自分1人で行わなければなりません。もちろんスタッフを雇えば作業を分担できますが、今度はマネジメントや給与が必要になります。

キッチンカー(移動販売)は新規参入しやすいとはいえ、軌道に乗るまで様々な工夫が必要であることは同じです。時間は限られているため、車両製作に時間や手間を費やすよりも、できるだけ事業そのものに費やすことをお勧めします。

まとめ:キッチンカー専門業者への依頼がお勧め
キッチンカーの自作は法律的に問題があるわけではなく、保健所の営業許可と車検が通れば開業できます。
メリットは、他の方法に比べて費用を抑えられることです。ですが、そのためには専門知識と車両の改造技術、そして数多くの工具が必要になります。

自作にはそのように注意すべきことが多く、あまり積極的に勧められる方法ではないのが事実です。
また、安全面に不安が残り、その後の修理やメンテナンスにかかった費用のせいで「資金が抑えられる」というメリットが台なしになることも考えられます。

開業後、長期間にわたって利用する車両は、キッチンカーオーナーの心強い相棒でもあります。やはり安心・安全な車両作りを任せられ、製作前のアドバイスもアフターケアも万全のキッチンカー専門業者に依頼するのがよいでしょう。確かに初期費用はいくぶん高くなるものの、代わりに得た「時間」をぜひ自分のキッチンカーの強み作りに活かしていって下さい。
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