焼き鳥をキッチンカー(移動販売車)で販売するメリットと開業準備
焼き鳥をキッチンカー(移動販売車)で販売するメリットと開業準備
公開日:2022年11月25日焼き鳥は、以前はどちらかというと、イベントやお祭り、居酒屋などで愛されてきました。ですが、最近では、焼き鳥のキッチンカー(移動販売)を住宅街でもよく見かけるようになっています。
このような時代の変化を受けて、「自分もキッチンカーで焼き鳥を提供したい」と考えている人も多いのではないでしょうか。
今回の記事では、焼き鳥屋さんとしてキッチンカーを開業するための方法について解説しました。
メリット・デメリットのほかに、おすすめの出店場所、開業準備として必要な資格等や設備などについて、幅広く紹介しています。
開業前の準備段階だという人も、本格的に考えている人も、ぜひ参考にしてみて下さいね。
目次
焼き鳥でキッチンカー開業 メリット3点とは?
キッチンカー(移動販売)で焼き鳥屋さんを開業するメリット3点について、最初に解説します。
焼き鳥のメリット(1)キッチンカーの人気メニュー
焼き鳥は、キッチンカー(移動販売)の売れ筋ランキングで常にトップ5に入る大人気メニューです。
キッチンカーは、一般的に定番・王道メニューのほうが人気が出やすい傾向にあります。
食事系・軽食系なら、からあげ、牛丼、カレー、たこ焼き、スイーツ系ならクレープ、パフェ、ジェラートなどが人気です。
いずれのメニューも、名前を聞けば誰でもすぐに味を思いだせるものばかりですよね。
焼き鳥は、大人から子どもまでファンが多い王道のため、キッチンカーでも人気が出るチャンスはかなり高いと言えるでしょう。
焼き鳥のメリット(2)出店場所が多い
焼き鳥の2つ目のメリットは、出店場所が多いことです。
焼き鳥は、屋台やイベントには欠かせないメニューです。これらの出店場所ではアルコールとともに購入していく人が多いので、客単価が高い点もメリットです。
最近では、住宅街でも焼き鳥屋さんのキッチンカー(移動販売)人気が高いため、大型マンションの敷地内や駅前の駐車場なども狙い目です。本格的な焼き鳥をコスパよく、手軽に購入できることが人気の理由です。
丼にすれば、ビジネス街や大学のランチタイムでも需要があります。トッピングや味つけ、容器次第では、女性が多いエリアでも十分人気が出るでしょう。
焼き鳥のキッチンカーは、場所に合わせてメニューを少しアレンジするだけで高い売上が見込めます。
焼き鳥のメリット(2)アレンジしやすい
車両内のスペースが限られたキッチンカー(移動販売)では、あまり食材を積み込まずに様々なアレンジが提供できるメニューを選ぶことが大切です。
その点、焼き鳥はたれの種類を変えるだけで新たなメニューを作れるので、キッチンカーに適しています。オリジナリティを打ち出すためにも、たれは開業前からこだわってほしいポイントです。
健康志向のお客さんには野菜や塩麹、女性が多い場所ではエスニックやハーブを材料にしたソースなどもおすすめです。
焼き鳥でキッチンカー開業 デメリットはある?
開業メリットの多いキッチンカー(移動販売)の焼き鳥ですが、デメリットもあります。
どちらも開業準備の段階から対策を立てれば回避できるので、ぜひ事前に取り組んでおきましょう。
焼き鳥のデメリット(1)競合が多い
焼き鳥は、調理方法があまり難しくないので、初心者でも開業しやすいメニューです。ですが、その分競合が多いことがデメリットです。
同業者以外にも、スーパーやコンビニ、弁当屋などもライバルになりますし、安くてもそれなりに満足できるチェーン店もあります。
また、キッチンカー(移動販売)で開業する前に焼き鳥屋や居酒屋などで修行する人も多いので、ライバルのレベルも比較的高いでしょう。
出店場所探しと独自のメニュー開拓の両方がとても大切です。
焼き鳥のデメリット(2)鶏肉の消費期限が短い
焼き鳥の材料である鶏肉は、生ものなうえに、他の肉よりも消費期限が短いというデメリットがあります。
そのため、他のメニューに比べて、仕入れや仕込みなどの管理に気をつける必要があるでしょう。
必要な資格・許可
焼き鳥でキッチンカーを開業する際、必要になるのは「営業許可(飲食店営業許可)」と「食品衛生責任者」の2つです。
〈営業許可〉
営業許可は、営業可能な衛生状態を実現できる車両や場所に対して、保健所から与えられます。
そのため、キッチンカーで開業するためには、保健所の許可がおりる車両を製作する必要があります。メニューを決めてもすぐに車両製作はせず、まずは保健所へ相談に行きましょう。
基準となるシンクの数やサイズなどは保健所によって異なります。出店場所を管轄している保健所で細かく聞いておきましょう。
〈食品衛生責任者〉
食品衛生責任者の資格は、1日講習を受ければ習得できるので、あまり心配いりません。ですが、近年はキッチンカーの開業が増えているため、講習の予定が1ヶ月先まで埋まっていることもあります。
開業準備のために保健所へ通い始めたら、早いうちに受講のタイミングを聞いておくと安心でしょう。
必須の設備とは?
焼き鳥屋さんとしてキッチンカー(移動販売)を開業するために必要な設備は、焼き鳥器と冷蔵庫の2つです。
冷蔵庫にも、保健所によってきちんと合格基準が設けられています。購入前には必ず保健所に条件を確認しておきましょう。
ここでは、使われていることが多い3種類の焼き鳥器について紹介します。焼き鳥器は、購入のほかにレンタルでも調達できるので、まずはそれらで試してみるのもおすすめです。
ガス式の焼き鳥器
ガス式は、ガスコンロのように簡単に点火できます。高温で一気に焼き上がるので、皮はかりっと、肉はジューシーになります。
価格相場は、約1万~5万円です。
炭火式(木炭式)の焼き鳥器
備長炭で焼き上げるため、香りや風味、旨味などがぐんと増します。本格的な焼き上がりにこだわりがある場合は、炭火式が最も適しているでしょう。
ですが、そのためには炭火おこしや火ばさみ、灰かきなど、様々な道具を積み込む必要があります。また、大量の煙も出るため、保健所とよく相談しながら車両製作して下さい。
価格は1万~9万円です。
電気式の焼き鳥器
電気式のメリットは、コンセントにつないでスイッチを押すだけでよく、煙が少ない使い勝手のよさです。安全性の面でもおすすめできます。
ですが、その分価格が高く、約10万~50万円が相場です。
また、感電防止のために、ほとんどのメーカーが非常に重い変圧器を採用している点もデメリットです。
まとめ:客層に合わせたアレンジのしやすさが焼き鳥の最大の魅力
焼き鳥は、キッチンカー(移動販売)でもおすすめできるメニューの1つです。
焼き鳥はとにかくメニューそのものにファンが多いので、基本的にはどこに出店しても喜ばれるでしょう。
イベントや住宅街には串のまま、ビジネス街や大学などのランチタイムには丼ものというように、アレンジを変えることをおすすめします。
焼き鳥は確かに競合が多いほうですが、オリジナリティを出しやすいので、他店との差別化はそれほど難しくありません。
産地にこだわる、健康志向に合わせたたれやソース、ボリュームのあるごはんものなど、客層に合わせて様々なアレンジを作りやすいメニュ―です。
焼き鳥は、調理の初心者でもコツをつかめば売り物になるものは出せます。
他のメニューに比べて調理面のハードルは比較的低いため、その分出店場所探しやPRといった開業準備に時間をかけ、スムーズに軌道に乗せるようにしましょう。
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