ピザのキッチンカーを開業!成功のために確認しておきたいポイント
ピザのキッチンカーを開業!成功のために確認しておきたいポイント
公開日:2022年7月22日ステイホームや在宅ワークなどが続き、外食産業が軒並み苦境に立たされているなかで、売上を伸ばしているのがキッチンカー(移動販売)です。
キッチンカーでは、すでに食事系からスイーツ系まで様々なメニューがバリエーション豊かに販売されていますが、実はまだ「狙い目」はあります。
その1つが、ピザです。
ピザは、レストランやカフェ、テイクアウト、スーパーやコンビニなどあらゆる場所で販売される大人気メニューです。家でも簡単に作れるため、頻繁に食べている人も多いのではないでしょうか。
本記事では、キッチンカーでのピザ販売を成功させるためのポイントについて解説します。まだメニュー選びの段階だという人は、ぜひ参考にしてみて下さい。
目次
いざキッチンカーでピザ屋を開業!メリット・デメリットは?
外食でも家でも大人気メニューであるピザですが、キッチンカー(移動販売)で販売する場合はどうなのでしょうか。まずは、メリット・デメリットを解説します。
キッチンカーでピザ屋を開業 メリット①客層が幅広い
ピザは、基本的にはあまり嫌いだという人がいないメニューです。老若男女を問わず喜んで食べる人が多いので、安心してどこでも出店できるでしょう。
また、味についても、ソースやトッピングでメニューの数を増やせるため、様々な好みの客層を獲得できます。定番の食事系だけではなく、デザートピザも一緒に販売できるのは、ピザならではのメリットです。
キッチンカーでピザ屋を開業 メリット②競合が少ない
ピザは、顧客層の広い人気メニューでありながら、実はそれほど競合は多くありません。
例えば、同じ食事系のキッチンカー(移動販売)でも、カレーは非常に競合が多いメニューの1つです。コンビニや弁当屋、大型チェーン店など、キッチンカー以外の様々な場所で販売しており、お客さんはどこでも温めたばかりの状態で食べられます。値段もリーズナブルです。
一方、ピザはコンビニでも安価で販売していますが、基本的には冷凍なので、焼き立てや温めたばかりの状態をすぐに食べるのは難しいでしょう。キッチンカーならではの大きな強みです。デリバリーや店舗型の場合はキッチンカーほど安くありませんし、提供されるまでに時間がかかります。
それ以外に、キッチンカーで人気の食事系メニューである丼ものやハンバーガー、からあげなどはすべてコンビニや大型チェーン店で安価で簡単に手に入りますし、キッチンカーの競合も数多くいます。
競合があまりいないメニューは他のキッチンカーとかぶらないため、出店のチャンスも増えます。そういう点でも、ピザはとてもおすすめできるメニューです。
キッチンカーでピザ屋を開業 メリット③見栄えがする
お客さんがどのキッチンカーで食事をしようか選ぶ際、大きな決め手になっているのが「キッチンカーオーナーが調理している姿」です。
たこ焼きやクレープなどを調理しているところを見かけると、ついつい立ち止まってしまいませんか? ピザも同じように、生地を伸ばしたり、ピザ窯から焼き立てを取り出したりする姿に魅力があるのです。
また、ピザは写真がおしゃれに映りやすいので、女性客がSNSにアップしやすいメニューでもあります。SNSでの影響力をぜひ利用したいので、その点からもピザはメリットがあります。
キッチンカーでピザ屋を開業 デメリット
メリットが多いキッチンカー(移動販売)でのピザ販売ですが、いくつかデメリットもあります。いずれも対策を立てられる内容なので、ぜひ事業計画の段階で考えてみて下さい。
(1)設置できないピザ窯もある
(2)トッピングによっては原価が高くなる
(3)夏は売れ行きが減る
ピザ窯で焼き上げた本格的なピザには話題性があり、リピーターもつきやすいのですが、ものによっては設置できない種類もあります。厨房スペースの都合上、どうしても店舗型より小さなピザ窯になり、火力もその分弱くなります。
また、ピザは生地が小麦粉なので原価を抑えやすいメニューですが、高級なチーズや魚介といった具材にこだわるとすぐに高くなってしまいます。
そして、意外かもしれませんが、ピザは夏場には売れ行きが減ります。暑さで食欲がなくなる夏は、こってりしたチーズよりも軽めのメニューを食べたくなるようです。
ピザのキッチンカーを開業!「ピザ窯」3種類
キッチンカー(移動販売)をピザ屋として開業する場合、やはり「ピザ窯選び」が最も迷うところではないでしょうか。まずは、キッチンカーで用いられる主なピザ窯3種類について解説します。
(1)薪窯、石窯
燃料に薪を用いるピザ窯です。焼き上がり時間が約60~100秒ととても速いため、中はフワフワ、外はカリカリとした本格的なピザが完成します。店舗型のピザ専門店でも薪で焼き上げているところは少ないので、SNSで話題になりやすいでしょう。
デメリットは、導入コストが高額な点です。窯本体が100万円以上かかるほか、煙突の設置費用も必要です。また、使いこなすためには高度な技術が要ります。
(2)ガス窯
燃料にガスを用いるピザ窯です。メリットは、ピザを焼いたりメンテナンスしたりといった「扱い」がとても簡単な点です。耐久性も高く、商品によっては約30年ほど使い続けられます。
コストは、窯本体は約100万円~200万円ほどです。それ以外に、小型の窯の場合で1日約1,500円ほどのガス代が必要になります。
(3)ペレット窯
燃料に「木質ペレット」を使用するピザ窯です。窯本体の値段が約65万円前後、燃料費が1日約600円程度で済むため、低コストが実現できます。サイズがコンパクトなため、キッチンカー(移動販売)で利用しているオーナーも大勢います。
キッチンカーの1日体験ではペレット窯を用いることが多いので、興味がある人はぜひ試してみて下さい。
ピザのキッチンカーで成功するには 「ピザ窯選び」のポイントは?
キッチンカー(移動販売)のピザ開業で、最も大切なのはやはり「ピザ窯選び」です。
話題性がある本格派やおしゃれなデザインといった「理想のピザ窯」がそれぞれあるかもしれませんが、けっして安いものではないので、くれぐれも現実的な観点を視野に入れて選ぶようにしましょう。
窯本体の値段、燃料費などの維持費、利便性、そして「自分に使いこなせるかどうか」のチェックがとても重要です。
キッチンカーのレンタル業者には、ピザ窯を設置した状態で車両を貸し出しているところもあります。窯の種類はあまり選べませんが、車両購入前に試しておくのもおすすめです。
まとめ:ピザ窯選びは、調理技術やコストもものさしに
新型コロナウイルスの影響もあり、この2年でずいぶんと在宅勤務が定着しました。ランチを短時間でさっと済ませたい人も多いため、片手で食べられ、それなりにボリュームがあるピザの人気はこれからも続くはずです。
流行メニューとは異なり、一気にすたれることもないため、安心して開業できるでしょう。
ピザ屋としてキッチンカー(移動販売)を開業する場合、一番の肝は「ピザ窯選び」です。提供するメニューや自分の調理技術、コストなどに適したものを選んで下さい。
また、ピザ窯を設置したレンタル車や、ピザ調理を1日体験できるキッチンカーの実習などもあるので、車両購入前にぜひ活用してみて下さい。
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