新車キッチンカーの値段はいくら?車種別の相場をご紹介
新車キッチンカーの値段はいくら?車種別の相場をご紹介
公開日:2022年7月15日キッチンカー(移動販売)を始めるにあたって、お悩みのポイントとなるのは「車両準備」です。開業するための初期費用の大半をこの車両準備が占めるため、当然でもあります。
本記事では、キッチンカーを新車で購入する場合の費用相場を紹介します。キッチンカーオーナーに利用者が多い軽トラック、軽バン、普通車バン、1tトラック、トレーラーの5つの車種について解説しています。
また、選ぶにあたっての判断材料にもなる「移動販売の現状」についても解説していきますので、ぜひ参考にしてみて下さい。
目次
キッチンカーをめぐる現状は?
コロナ禍が始まる前、キッチンカー(移動販売)の大きな収入源は、各種のフェスや夏祭りといったイベントでした。イベントは1日ごとの売上がとても高いため、効率よく大きな収入を得られます。ですが、そういったイベントはコロナ禍によりほとんど中止されました。
最近は少しずつ開催されるようになってきたとはいえ、今後の見通しはまだ定かではありません。そのため、多くのキッチンカーオーナーはイベントを当てにせず、ビジネス街や住宅街、駐車場など、暮らしに密着した場所へ出店して地道に売上を伸ばしています。
コロナ禍の影響で在宅勤務に切り替わった人も多いため、住宅街での需要が増え、キッチンカーにとっては追い風といえます。
新車でキッチンカー購入をするメリット・デメリット
キッチンカー(移動販売)のための車両は、新車のほか、中古やレンタルでも準備できます。これらに比べ、新車にはどのようなメリットやデメリットがあるのか紹介します。
メリット
新車は内外装ともに自分仕様にできるので、とても作業効率の高い車両にできます。提供までのスピードを求められるキッチンカーでは大きなメリットです。また、新車は安全性や信頼性が高く、専門業者のアフターサービスも整っているため、安心して営業に専念できます。
さらに、2台目へ乗り換える、あるいは廃業することになった場合でも、比較的高額で売却できます。
デメリット
長い目で見れば安くなるケースが多いものの、購入するための費用はどうしても高額になります。予算を多く準備する、ローンを組める製作業者を探すなど、支払いについて工夫する必要があるでしょう。
5車種のキッチンカーについて特徴と新車相場を紹介
キッチンカー用の車両として利用者の多い、軽トラック、軽バン、普通車バン、1tトラック、トレーラーの5車種について、特徴やメリット・デメリット、新車の相場などを解説します。
新車でキッチンカー購入①軽トラック
軽トラックは、キッチンカー(移動販売)のオーナーに最も支持されている車両です。荷台に厨房スペースを搭載するため、大人2名が立ったままで調理できる高さと広さがあります。
また、軽自動車に分類されるので、税金や車検といった維持費を抑えられます。
デメリットは、荷台に載せる厨房スペースを製作するための費用が、車両とは別に必要になる点です。
軽トラックで特に人気がある車種は、キャリイ(スズキ)、ハイゼットトラック(ダイハツ)、NT100クリッパートラック(日産)などです。
新車製作の価格相場は、約250万円~です。
新車でキッチンカー購入②軽バン
軽バンは軽自動車のため、他の車種に比べて購入費用を大幅にコストカットできます。バリエーション豊富な車体色の車種もあるため、値段を抑えてカラフルな車両を仕上げられます。小回りがきき、狭いスペースへ出店したい人に特に向いています。
デメリットは、厨房スペースに高さがないため、立ったまま調理できず、足腰などに負担がかかりやすい点です。また、調理が難しいメニューもあります。
ハイゼットバン(ダイハツ)、エブリィ(スズキ)、NT100クリッパーバン(日産)などが軽バンの人気車種です。
新車製作の価格相場は、約150万円~です。
新車でキッチンカー購入③普通車バン
普通車バンは、大人約2~3人が調理できる広さがあります。ですが、高さはそれほどないため、立ったままの調理はできません。
費用面では、内装を厨房仕様にするだけで済むため、製作費用を抑えられます。ただし、分類は普通自動車なので、軽トラックなどに比べて維持費はかかります。
ハイエース(トヨタ)、ボンゴバン(マツダ)、バネットバン、キャラバン(日産)などが人気車種です。
新車製作の価格相場は、約170万円~です。
新車でキッチンカー購入④1tトラック
1tトラックは荷台に厨房スペースを搭載するので、複数人で立ったまま調理できます。また、分類は普通自動車のため維持費を抑えられます。
デメリットは、購入費用が高額になることや、小さなスペースには出店できないことです。住宅街や駐車場などに出店予定の場合は、購入前に応募条件などをしっかり確認しておきましょう。
1tトラックは、タウンエース(トヨタ)、ボンゴトラック(マツダ)、バネットトラック(日産)などが人気車種です。
新車製作の価格相場は、約350万円~です。
新車でキッチンカー購入⑤トレーラー
トレーラーは、牽引車両と厨房スペースの2つで構成されるキッチンカーです。トレーラーは自走しないため、牽引車両も必要になります。基本的には、普通自動車免許があれば牽引できます。
トレーラーを新規製作する場合の価格相場は、小型が約150万以上、大型は500万円以上です。内外装のカスタマイズをどうするかによって値段が大きく変わります。
新車でキッチンカーを購入するときの注意点は「お金をかけすぎない」
新車でキッチンカーの車両を準備する場合に、どの車種にも共通している注意点があります。それは、車両製作にばかりあまりお金をかけすぎないことです。細部までこだわりたくなるのはわかりますが、少しでも手元に残しておくことも考えるようにして下さい。
キッチンカー(移動販売)が軌道に乗るまでは、想定外の出費もあります。事業計画通りに行かず、メニューや出店場所などを変更したり、後から必要になることも少なくありません。ですが、お金に少しでも余裕があれば事業を続けていけるでしょう。
新車購入時の費用が増えてしまう大きなポイントは「車両のデザイン」です。
ですが、派手な看板や車体色にしなくても、リーズナブルなスタンド看板やタペストリーといった代用アイデアで、いくらでもおしゃれで映える店作りはできます。
厨房内についても、先輩オーナー達が「これは必要なかった」と感じている設備もあるので、ぜひ参考にしてみて下さい。
キッチンカーを開業した後、最も大切なのは「事業を続けること」です。開業準備にばかり時間とお金をかけすぎず、その後に目を向けて運営していきましょう。
まとめ:車両はキッチンカー営業のなかで最も高い買い物
キッチンカー(移動販売)を開業するにあたって、どのメニューを提供する場合にも必要不可欠なのが車両準備です。
小さな車両は厨房スペースが非常に限られているため、導線についてかなり練っておく必要があります。一方、大きな車両の場合は複数人での調理が可能ですが、出店場所が限られてしまうデメリットもあります。
車両は、キッチンカー営業において最も高い買い物です。もしも作業効率が悪かったり、体に大きな負担がかかる場合でも、基本的にはしばらくその車両で運営することになります。購入前には、ノウハウを持っているキッチンカー製作業者によく相談してみるのもおすすめです。そして、自分の事業計画と出店場所を考慮したうえで、最適な車種を選ぶようにしましょう。
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