キッチンカーでカフェを開業!成功のためのポイントと注意点
キッチンカーでカフェを開業!成功のためのポイントと注意点
公開日:2022年3月11日 2024年6月28日 更新外食産業の新たなビジネスモデルであるキッチンカー(移動販売)。
店舗型カフェがすっかり暮らしの中に定着した今、「ぜひキッチンカーでカフェを開業したい!」という人も多いのではないでしょうか。
今回の記事では、キッチンカーでカフェを開業する際のメリット・デメリット、おすすめの提供メニュー、必要な準備や資格といったポイントについてご紹介していきます。
目次
キッチンカーカフェならではのメリット・デメリットは?
最初に「キッチンカー(移動販売)」でカフェを開業する場合のメリットとデメリットについてご紹介します。カフェ運営ならではの注意点もありますので、ぜひ参考にしてみてください。
キッチンカーでのカフェ運営 メリットとは
カフェ運営のメリットは、時間帯や季節を選ばずにコーヒーや紅茶を販売できるところです。
料理を販売する場合には、朝・昼・夕のご飯時に合わせて出店しないと十分な売上を得ることができません。その一方で、飲み物がメインメニューであるカフェの場合は、そのようなご飯時を気にせず出店しても、一日中安定して購入が見込めます。
また、アイス・ホットという形でメニュー展開をすれば、季節を問わず一年中販売を続けることが可能です。料理には季節性が強いものも多いので、これはカフェならではの大きなメリットだといえるでしょう。
キッチンカーでのカフェ運営 デメリットとは
キッチンカー(移動販売)は、どのメニューで出店する場合も基本的に競合が多い業態です。その中でも、カフェ運営は特に多くの競合が存在します。店舗型のカフェや他のキッチンカーはもちろん、安いコーヒーを販売しているコンビニやファストフード店なども含まれます。このように、キッチンカーでのカフェ運営は競合が多く売上を独占しづらい点が大きなデメリットです。
キッチンカーでのカフェ運営は、初期費用が安く調理が手軽であるため、ハードルが低いことが魅力のひとつです。しかし、それは他の人の場合も同様であり、同じように考えてキッチンカーでのカフェ運営に乗り出す人は、今後も増え続けるでしょう。その結果、競合との間の差別化をどうやってしていくか、この点の解決がキッチンカーでのカフェ運営をする上では重要な課題となります。
カフェ成功のポイント!開業資金とコーヒー・メニュー選び
キッチンカー(移動販売)でのカフェ運営を成功させるための大きなポイントは、「開業資金」と「メニュー」の2点です。以下でそれぞれについて詳しく確認していきましょう。
キッチンカーでカフェ 開業資金の相場は?
キッチンカー(移動販売)でカフェを運営する開業資金は、100万〜300万円前後が相場です。ただし、開業にかかる費用は、ベースにする車両を既に所有しているかどうかで大きく変わります。
(1)ベースにする車両を所有している場合:約100万〜130万円
キッチンカー専門業者に製作・改装してもらう費用が必要になります。
(2)ベースにする車両を所有していない場合:約200万〜300万円
中古車購入や新車製作などによって、かなり費用が変わります。
これ以外に、調理器具や容器の準備にかかる費用、駐車場代や保険料といった維持費、税金などが別途かかります。
コーヒーマシン選び
カフェをやるならコーヒーマシンの選定は欠かせないポイントです。
スピード重視にするのか、コーヒーのこだわり重視にするのか、キッチンカーのコンセプトにあわせてマシンも選ぶ必要があります。
また、出店する場所や時間によってもどちらが喜ばれるのか変わってきます。ランチタイムならば提供スピードが早い方が良いでしょうし、昼過ぎから夜にかけてならば少し料金設定が高くても、香りや味に拘ったコーヒーが喜ばれるかもしれません。
ターゲットを考えてマシンも選んでいきましょう。
パウダー式専用マシン
挽いた豆をエスプレッソマシンに詰めてから抽出する方法です。
手作業で行うため提供スピードは落ちますが、こだわりのコーヒーを提供したい方におすすめです。
10~20万円ほどで購入できます。
メリット
・豆の種類や濃さなどを自分で調節できる
・こだわりのコーヒーを提供できる
デメリット
・抽出に時間がかかる
・マシンの掃除やメンテナンスが必要
・豆を挽くミルも必要
・電源を確保する必要がある
カフェポッド式専用マシン
カフェポッドといわれるコーヒー豆のカプセルを使って抽出します。
操作も簡単でシンプルなので、スピードを重視したい方や初心者におすすめのマシンです。
2~3万円ほどで購入が可能です。
メリット
・提供スピードが早い
・エスプレッソも手軽に抽出できる
・マシンの購入費用が安い
・マシンの掃除が楽
デメリット
・カフェポッドはコーヒー豆よりも割高になる
・濃さや豆の調整などカスタマイズ性に欠ける
パウダー式・カフェポッド式両方対応のマシン
先にご紹介したパウダー式とカフェポッド式両方の利点があります。
10万円~25万円ほどで購入できますので、どちらの利点も活かしたいという方におすすめです。
注意点としては、発電機でカバーできる消費電力なのか確認しておくようにしましょう。
キッチンカーでおすすめの軽食メニュー2種類
キッチンカー(移動販売)によるカフェ運営でおすすめの軽食メニューは、「ホットドッグ」と「ホットサンド」の2種類です。
カフェの場合、「コーヒーや紅茶+ 1〜2種類の軽食メニュー」をメニューラインナップにするキッチンカーオーナーが多いため、ドリンク以外はこれらの軽食パンだけでも営業をすることができます。
初期投資を抑えて営業を開始するためにも、できるだけ少ない調理設備や食材で提供できる軽食、中でもホットドッグとホットサンドをメニューに加えるのがおすすめです。
それでは、それぞれのメリットについて詳しく見ていきましょう。
【ホットドッグ】
(1)食材が、パン、ソーセージ、キャベツと少ない。
(2)調理工程がシンプルでオペレーションしやすい。
(3)アレンジメニューを作りやすい。
(4)老若男女を問わず人気がある。また、季節や時間帯に関係なく販売できる。
(5)コーヒーとの相性がよい。
ホットドッグは、トースター、冷蔵庫、そしてまな板があれば調理できます。また、ケチャップをチリソースやチーズに変えるだけで、アレンジメニューを手軽に増やすことが可能です。
適度なボリュームがあるため、仕事の合間に簡単な食事を摂りたい人にもぴったりです。
それに加え、人気の高いメニューでありながら、競合があまり多くない点もおすすめポイントとして挙げられます。
【ホットサンド】
(1)食材が、パン、ハムやチーズなどと少ない。
(2)ホットサンドメーカーは小さな調理スペースで済む。
(3)火元はカセットコンロで良いため、電源が要らない。
ホットサンドの場合も、食材や調理工程はほとんどホットドッグと変わりません。アレンジメニューやコーヒーとの相性、一年中販売できるメニューという点も共通して大きな魅力です。
ホットドッグにはないホットサンドだけのメリットとしては、カセットコンロで調理できることが挙げられます。
カセットコンロは電源が無くても火を使うことのできる便利なアイテムです。そのため、キッチンカーの悩みどころである「電源の確保」について考えなくて済みます。
また、調理に必要なスペースも小さくて良いので、あまり広くないキッチンカーでも十分に販売が可能です。
キッチンカーでのカフェ運営 資格は必要?
キッチンカー(移動販売)でのカフェ運営には、必要な資格が2つあります。
(1)食品衛生責任者証
(2)保健所の営業許可
(1)の食品衛生責任者証は、キッチンカーの営業に必須の資格です。しかし、講習を受けるだけで誰にでもすぐに取れるため、それほど急ぐ必要はありません。
(2)の保健所の営業許可については、必要がない場合もあります。カフェ運営の場合は要らない可能性もあるため、「要る場合」と「要らない場合」に分けて説明していきます。
営業許可(飲食店営業許可)とは?
営業許可(飲食店営業許可)は、保健所の合格基準を満たしている車両に与えられる資格です。キッチンカー(移動販売)の場合は、これがあればどんなメニューでも提供できます。
営業許可の大切なポイントは、2点あります。
(1)全国共通ではなく、出店エリアごとに必要
(2)保健所によって基準が異なる
たとえば、3ヶ所で出店する場合は、それぞれを管轄している保健所すべてで営業許可を取得する必要があります。1つ取得すれば全国どこでも営業できるわけではないので、注意してください。
また、必要とされる素材や設備が保健所によって異なり、地方よりも首都圏のほうが合格基準が厳しい傾向にあります。
保健所の営業許可が要る場合
営業許可は、「キッチンカーの中で調理する」ために必要な資格です。「ドリップコーヒーを淹れる」「ケーキをカットする」などの場合も、調理として見なされます。
そのため、キッチンカー(移動販売)の運営をする場合、缶コーヒーやパンを「開封せずに販売する」という場合を除いて、ほとんどの場合は営業許可を得なければ営業することができません。
カフェの場合は、コーヒーや紅茶を淹れる必要があるため、やはり営業許可を取得する必要があります。
保健所の営業許可が要らない場合
営業許可が必要になるのは「キッチンカーの中で調理する」ケースです。そのため、仕入れた食品や別の施設で完成させたパンや弁当を「販売するだけ」であれば必要ありません。
以下、営業許可が必要な場合(×)と必要ない場合(○)に分けて確認していきましょう。
【食事メニューの場合】
○完成しているパンや弁当、野菜や果物を販売する。
△キッチンカー内で弁当のおかずを詰める、焼いたパンを販売する。→保健所による
×キッチンカー内で野菜や果物をカットする。
【ドリンクの場合】
○缶コーヒーやパックの飲み物を未開封で販売する。
×コーヒーメーカーでドリップコーヒーを淹れて販売する。
ちなみに、お菓子や弁当を販売するだけの場合も、それらが「営業許可を取得している施設」で作られていることが条件となります。そのため、手作りのものを販売する場合には営業許可の取得が必要となるので、注意が必要です。
まとめ:スピーディーな提供を求める時代は追い風
「料理がすぐ出てくる」ことは、お客さんがキッチンカー(移動販売)を利用する理由のベスト5内に入ります。在宅勤務を導入する企業が増えていることも、カフェ運営には追い風でしょう。
ゆっくり時間を過ごしたければ店舗型のカフェへ、さっと手軽に腹ごしらえしたければキッチンカーのカフェというように、使い分けはすでに定着してきています。
お客さんがより利用しやすい場を作ることで、キッチンカーによるカフェはさらに暮らしに根づいていくでしょう。
カフェ運営は競合が多くいますが、ファストフード店やコンビニのものではなく、本格的なマシンで淹れたコーヒーが飲みたい人は大勢います。
ただし、コーヒーだけで売上を増やすのは難しいので、軽食メニューを一緒に展開するのがおすすめです。「コーヒーのついでについ買ってしまう」、そんな軽食メニューを定着させることができれば、売上はぐっと増やせるでしょう。もちろん、紅茶やアジアンティー中心のカフェでも同じです。
メインのドリンクと相性のいい、オリジナリティ溢れる軽食メニュー作りにぜひ挑戦してみて下さいね。
フジカーズジャパンでは、豊富な経験をもとにお客様の要望に合ったキッチンカーの製作・販売を行っております。カフェ運営のためのオリジナルキッチンカーを作りたい方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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