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キッチンカーの耐用年数は何年?減価償却の計算方法

キッチンカーの耐用年数は何年?減価償却の計算方法

事業を行うにあたって、とても重要になる「減価償却」の知識。キッチンカー(移動販売)も例外ではありません。
キッチンカー事業の減価償却には、開業費用の中でも大きな額を占めている「車両」が関わっているため、しっかり押さえておく必要があります。

今回の記事では、減価償却についての解説、新車・中古車それぞれの耐用年数の計算方法、定額法や定率法などについて、具体的な計算式とともに紹介します。

あまりこういった数字は得意ではないという人も、少しずつで構いませんので、ぜひご自分の車両の減価償却について知っていきましょう。

キッチンカーの「減価償却」と「耐用年数」とは?

最初に、キッチンカー車両の「減価償却」と「耐用年数」についてそれぞれ解説します。

キッチンカーの減価償却とは?

「減価償却」とは、事業目的で使用する固定資産について、購入した年に一度に経費にするのではなく、使用可能期間にわたって何年かに分けて計上することです。

すべての資産を減価償却できるわけではなく、下記の2つどちらにも当てはまる資産のみです。
(1)業務で使用している資産
(2)時間が経つにつれて次第に劣化し、価値が失われていく資産

事業で使い、経年劣化するため、キッチンカー(移動販売)の車両は減価償却できます

キッチンカーの耐用年数(法定耐用年数)とは?

事業のために購入した資産は、使える年数について国が一つ一つ定めています。それが「耐用年数(法定耐用年数)」です

キッチンカー(移動販売)で使用する車両の場合は、小型・普通車など、車種ごとに法定耐用年数が分かれています。個別の減価償却費や耐用年数は、それを使って計算していきます。

減価償却や耐用年数を計算する方法については、後ほど「定額法と定率法 キッチンカーの減価償却計算方法」で詳しく解説します。

新車と中古車 キッチンカーの耐用年数

キッチンカー車両の耐用年数は、「新車」と「中古車」で異なります。さらに中古車はケースによって耐用年数の計算方法が分かれるので、注意しましょう

キッチンカーの耐用年数【1】新車の場合

新車の場合は、車種によって耐用年数(法定耐用年数)が異なります。特に計算は必要なく、国税庁に定められた年数をそのまま参考にして下さい。
キッチンカーオーナーに利用者が多い4車種の耐用年数は、下記の通りです。

車両の種類…耐用年数
(1)小型車(総排気量0.66リットル以下)…4年
(2)普通車…6年
(3)貨物自動車(一般的な業務用トラック)…5年
(4)リヤカー…4年

スズキのキャリーやエブリィは小型車なので、耐用年数は4年です。
日産バネットやトヨタのハイエースは普通車のため、耐用年数は6年です。

参考:耐用年数(車両・運搬具/工具)(国税庁)

キッチンカーの耐用年数【2】中古車の場合

中古車の場合、耐用年数は購入した車両の経過年数によって異なります
ここでは、「法定耐用年数が残っている場合」と「残っていない場合」の2ケースについて、計算式を解説します。

中古車の計算式(1)法定耐用年数が残っている場合

中古車の耐用年数の計算式は、『(法定耐用年数-経過年数)+(経過年数×20%)』です。

例えば、法定耐用年数6年、経過年数2年5ヶ月の車両の場合、計算式は下記の通りです。
(6年-2.5年)+(2.5年×20%)=3.5年+0.5年
=4.0年
よって、この中古車両の耐用年数は4年となります。

中古車について1点注意してほしいのは、車両の改造についてです。
業務で使うために中古車の修理・改造を行った結果、その修理費や改造費などの合計が車両価格(新車時の価格)の50%を超えると、新車と同じ耐用年数が適用されてしまいます

そのため、中古車を購入する場合は、改造費をできるだけかけなくても使える車両を選ぶことをおすすめします。

中古車の計算式(2)法定耐用年数が残っていない場合

法定耐用年数が残っていない中古車の場合、耐用年数の計算はとても簡単です。計算式は、『法定耐用年数 × 20%』です。

例えば、新車登録してから10年経った普通車の場合、計算式は下記の通りです。
6年(普通車の法的耐用年数)× 20%=1.2年

このように、計算結果が2年未満だった場合、耐用年数は自動的に「一律2年」になります。

定額法と定率法 キッチンカーの減価償却計算方法

キッチンカー車両の減価償却の算出方法は2種類あります。毎年の減価償却費がかなり異なるので、しっかりと違いを押さえておきましょう。

キッチンカーの減価償却【1】定額法

「定額法」は、毎年の減価償却費が同じになるように計算します。個人事業主の場合はこの算出方法しか選べません

計算式は『取得原価(購入価格)×定額法の償却率』です。
キッチンカーによく使われる車種は、耐用年数が約2~6年なので、下記の償却率になります。

耐用年数…定額法の償却率
2年…0.500
3年…0.334
4年…0.250
5年…0.200
6年…0.167
参考:減価償却資産の償却率等表(国税庁)

例えば、購入価格120万円、法定耐用年数5年の車両の場合、計算式は下記の通りです。
120万円 × 0.200=24万円
1年間の減価償却費は24万円となります。

キッチンカーの減価償却【2】定率法

「定率法」は、減価償却費が毎年変わります。最初が大きく、それ以降だんだんと少なくなるように計算する方法です。法人の場合は、定額法か定率法のどちらかを選択できます。

計算式は、『未償却の残高×定率法の償却率』です。

耐用年数…定率法の償却率
2年…1.000
3年…0.667
4年…0.500
5年…0.400
6年…0.333
参考:減価償却資産の償却率等表(国税庁)

例えば、購入価格120万円、法定耐用年数5年の車両の場合、計算式は下記の通りです。
・1年目…120万円×0.400=48万円
・2年目…(120万円-48万円)×0.4=28万8,000円
・3年目…(120万円-48万円-28万8,000円)×0.4=17万2,800円

定率法は、定額法に比べると1年目の減価償却費が2倍になります。このように、車両を購入した年に減価償却費を多く計上したい場合は、定率法のほうがよいでしょう。

まとめ:キッチンカーの減価償却は専門家に頼むのも◎

今回の記事では、キッチンカー(移動販売)で最も大きな資産になる「車両」について、その減価償却や耐用年数などの計算方法を紹介してきました

キッチンカー事業は、開業準備も開業後も非常に多忙なため、どうしても複雑な経理関係に時間を割けない人もいるでしょう。そういった場合は、税理士などの専門家に相談するのもおすすめです
減価償却や耐用年数の計算のほか、購入のタイミングについてもアドバイスしてもらえる場合があります。

ですが、知識がまるでない状態で丸投げするのはあまりおすすめできないので、たとえ専門家に依頼する場合でも、知識としてある程度は知っておくようにしましょう。

ひとりでキッチンカーを開業した場合、調理、出店場所探し、経理、広報などをすべて自分だけでやることになります。
経理や広報はある程度他の人でもできますが、調理だけはそうはいきません。他人に任せられる部分とそうではない部分を分け、効率よく作業することも、事業を軌道に乗せるためには必要です。

フジカーズジャパンではキッチンカーの製作、販売だけでなく開業に関するノウハウもご提供しています。必要な整備や開業・申請に関するご相談もお受けしておりますので、お気軽にご相談ください

キッチンカーの新車・中古車の販売、製作はもちろん、キッチンカーの買取や開業支援も行っています。

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