広島キッチンカー開業ガイド！出店場所・補助金・許可申請

世界文化遺産である「嚴島神社」と「原爆ドーム」がある広島は、キッチンカー（移動販売）の出店場所がたくさんあるエリアです。
観光名所を中心に、毎年国内外から多くの観光客が訪れます。

また、広島東洋カープやサンフレッチェ広島のホーム、それにボート宮島など、スポーツ観戦ができる大型施設も多く、毎週末大勢のお客さんで賑わっています。
小さなマルシェもいたるところで開催されており、出店場所がとてもバラエティ豊かです。

今回の記事では、その広島でキッチンカーを開業するための方法やポイントを解説します。
現在の広島のキッチンカー事情、おすすめの出店場所や補助金、営業許可などを紹介しています。

広島は、キッチンカー開業で肝になる「営業許可」について、他の都道府県にはない大きなメリットがあります。
中国地方でのキッチンカー開業を目指している人は、ぜひ最後まで目を通してみて下さいね。

広島県のキッチンカー事情とは？

広島は、キッチンカー（移動販売）の開業場所として非常におすすめできるエリアです。

世界文化遺産に認定されている嚴島神社と原爆ドームのほかに、広島城や宮島水族館といった有名な観光地が多く、今後も大勢の観光客が見込まれます。

広島市を中心に大きなビジネス街もあり、企業ビルや大学が集結しています。
ランチタイムにキッチンカーを呼んでいる大学も多いので、平日の出店場所も確保しやすいでしょう。

そして、広島には、1ヶ所の保健所で営業許可（飲食店営業許可）を取得すれば、県内全域で営業できるという大きなメリットがあります。
くわしくは後段で解説するので、参考にして下さい。

それ以外にも、キッチンカー専門のサポート団体があるため、手軽に情報収集やPR等ができます。他の都道府県にはあまりないので、ぜひ活用しましょう。

広島は、「キッチンカー開業」という観点から見ても魅力的です。中国地方でキッチンカーを開業しようと考えている人は、ぜひ広島も視野に入れてみて下さい。

広島でキッチンカー開業！おすすめの出店場所・サポート団体は？

広島でキッチンカー（移動販売）を開業するにあたり、おすすめの出店場所やイベント、活用してほしいサポート団体について解説します。

（1）大学〈広島大・近畿大・広島修道大〉

広島は、ランチタイムにキッチンカー（移動販売）の出店実績がある大学が多いため、平日にも売上のチャンスを作りやすいでしょう。
広島大（東広島キャンパス）、近畿大、広島修道大などに、毎日数台ずつ出店しています。広島文教大も、夏のオープンキャンパスの際にキッチンカーを呼んでいます。

どの大学でも、ボリューム満点のごはんものや、ジェラートやパフェといったスイーツが人気です。
全体的に若い女性中心の客層なので、普通のカレーよりもアジアンカレーやスープカレー、ごはんものもエスニック系など、流行を押さえたメニューのほうがリピーターがつきやすいでしょう。

（2）ひろしまトラックまつり〈総勢20台のキッチンカー出店〉

「ひろしまトラックまつり」は、中国運輸局広島運輸支局構内で開催される大型イベントです。広島県トラック協会が主催し、中国運輸局や広島県、広島テレビなどが後援となっています。
2022年は、3年ぶりに観客を入れての開催となりました。開催時間は9時半～15時と比較的早く、雨天決行、入場料無料です。

トラックの魅力を人々に届けることをテーマに掲げているこのイベントでは、2t、4t、10tという様々なサイズのトラックが展示されています。

今年は、20台のキッチンカーが出店しています。ランチ系、軽食系、スイーツにカフェなどとても幅広いキッチンカーが出店しているので、今後も様々なメニューにチャンスがあるでしょう。
ぜひ募集要項をチェックしてみて下さい。

参考：ひろしまトラックまつり（公式）

（3）広島中心のサポート団体〈キッチンカー広島・広島キッチンカー協同組合〉

広島には、キッチンカー（移動販売）をサポートする団体が2つあり、PRや情報収集などを助けています。これは全国的にもかなり珍しいので、広島に出店予定の人はチェックしてみて下さい。

〈キッチンカー広島〉
「キッチンカー広島」は、広島最大級のキッチンカー専用プラットフォームです。
出店場所を探しているキッチンカーオーナーだけではなく、イベントにキッチンカーを呼ぼうと考えている主催者やテナントオーナーにとっても便利な情報満載です。

〈広島キッチンカー協同組合〉
「広島キッチンカー協同組合」は、主に東広島市を中心に活動しているサポート団体です。キッチンカー（移動販売）のための協同組合として広島県で初めて作られたので、組合員しか出店できない出店場所をたくさん持っています。

年会費は12,000円かかりますが、売上手数料は0円です。
開業準備の勉強会や情報共有の場などもあるので、東広島エリア中心の営業を考えている人は入っておいても損はないでしょう。

参考：キッチンカー広島、広島キッチンカー協同組合

広島でキッチンカー開業　利用できる補助金・助成金は？

2022年10月時点、広島県には、キッチンカー事業（移動販売）が対象となっている独自の補助金・助成金はありません。
国が交付している「小規模事業者持続化補助金〈低感染リスク型ビジネス枠〉」を利用しましょう。

【国】小規模事業者持続化補助金〈低感染リスク型ビジネス枠〉

広島でキッチンカー（移動販売）を開業している人に利用できる補助金は、国が交付している「小規模事業者持続化補助金〈低感染リスク型ビジネス枠〉」です。

この補助金は、コロナ禍に対人接触の機会を減らし、事業を継続するための取り組みを行っている小規模事業者が対象となっています。キッチンカー事業者も対象です。
補助上限は100万円、補助率は4分の3です。

ですが、あくまでもこの補助金は事業継続のためのものなので、開業準備には利用できません。

参考：小規模事業者持続化補助金〈低感染リスク型ビジネス枠〉、公募要領、小規模事業者持続化補助金

広島でキッチンカー開業　必要な資格・許可は？

広島でキッチンカーを開業するための営業許可（飲食店営業許可）は、保健所1ヶ所で営業許可を取得するだけで、県内全域での営業が可能です。
他の都道府県ではまだ市町村ごとに必要になるところが大半なので、これは広島県で開業するとても大きなメリットと言えるでしょう。
営業許可は、営業所所在地（車両保管場所）を管轄している保健所へ行きましょう。

広島県も以前までは、県内全域で営業するためには合計4ヶ所で営業許可を取得する必要がありました。これらが一本化され、令和3年12月からは、営業許可が1つあれば県内全域で営業できるようになったのです。

参考：広島県県食品生活衛生課

まとめ：自治体やサポート団体の多い広島のキッチンカー営業

広島は、出店場所、営業許可、サポート団体という、キッチンカー（移動販売）にとって大切な3つのポイントをすべて満たした、開業に適したエリアだと言えるでしょう。

誰もが知る世界文化遺産があり、観光名所やスポーツ観戦地も多いため、年間を通して観光客が国内外から大勢訪れます。
また、平日は広島市や呉市などのビジネス街や大学、週末は観光地や大型施設というように、スケジュールを組みやすい点もおすすめです。

それ以外にも、営業許可を1ヶ所で取得すれば県内全域で営業できる点は、広島ならではの非常に大きなメリットです。他の都道府県ではあまり取り入れられていません。営業許可取得にかかる時間とコストを大幅カットできるでしょう。

このような県の後押しは、広島や中国運輸局広島運輸支局の後援で「ひろしまトラックまつり」のような大規模イベントが開催されていることにも表れています。

それ以外にも、キッチンカー広島と広島キッチンカー協同組合という2つのサポート団体があるので、PRや出店場所探しに大いに活用できるでしょう。
中国エリアでキッチンカーを開業するなら、ぜひ広島は押さえておきたい場所ですね。

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