キッチンカーでホットドック屋を開業!手順と準備したい設備
キッチンカーでホットドック屋を開業!手順と準備したい設備
公開日:2023年11月17日近年、全国規模のハンバーガーショップやコンビニなど、街のいたるところで「ホットドッグ」を見かけることが増えてきました。大きなブームはまだ来ていないものの、着々と人気メニューの一つとして親しまれています。
「大きなブームが起こる前にホットドッグでキッチンカー(移動販売)を開業したい」と考えている人も多いのではないでしょうか。
今回の記事では、「キッチンカーでホットドッグ屋を開業するには」をテーマに解説します。
ホットドッグ屋に必要な資格・許可、揃えるべき調理器具など、具体的な手順と設備についてまとめています。
また、記事の最後には、ホットドッグ屋のメリット・デメリットも紹介しています。成功するためのポイントにもなっていますので、ぜひ自分のビジネスに活用して下さいね。
目次
キッチンカーのホットドッグ屋【1】開業の手順とは?
キッチンカー(移動販売)でホットドッグ屋を開業するために必要な手順は、大きく分けて3つあります。ここでは、その内容と注意点について解説します。
(1)車両を準備する
最初に、キッチンカー(移動販売)で使用する車両を準備します。準備するための方法には、新車購入・中古車購入・レンタル・DIYの4つがあります。
新車購入は、最も安全で、長期的に見るとコストパフォーマンスもよいため、最終的に選択するオーナーが多い傾向があります。その次に多いのは、状態のよい中古車の購入です。
ホットドッグ屋は、他のメニューに比べて調理器具や厨房設備にかかる費用がかなり少ないので、車両準備に若干多く開業資金を使うのもよいでしょう。
車両準備の注意点
ホットドッグ屋におすすめの車両の種類は、軽トラックです。荷台すべてが厨房スペースになるため、大人2人が立ったまま調理できます。運転のしやすさ、維持費の安さなども含めて、キッチンカー(移動販売)にとても適しています。
軽トラックの費用相場は、約250万円です。ですが、車種やオプションなどによって大きく異なるので、必ず業者から直接見積もりを取り実際の費用を確認しましょう。
キッチンカー業者の中には、悪徳とは言わないまでも、知識が浅いまま営業している業者も少なからずいます。依頼する前には、必ず実績数を確認してみて下さい。
また、発注から完成までには1~3ヶ月ほどかかることもあるので、できるだけ早めに業者に相談することをおすすめします。
(2)食品衛生責任者資格と飲食店営業許可の取得
キッチンカー(移動販売)でホットドッグ屋を開業するためには、「食品衛生責任者」の資格と「飲食店営業許可(営業許可)」が必要です。
食品衛生責任者は、6時間の講習会を1日受講すれば取得できます。講習会は全国で行なわれているので、早めに予約しましょう。
営業許可は、「出店場所を管轄する」保健所で取得します。提供するメニューによって、必要になる車両設備は異なります。
保健所へ相談する前には、必ず出店場所とメニューの2つだけは決めておくようにして下さい。
(3)出店場所の確保
キッチンカー(移動販売)は、出店場所ごとにそれぞれ許可を得る必要があります。出店場所の候補地探しは、車両準備と並行して進めておきましょう。
ホットドッグ屋の出店場所としておすすめなのは、下記のような場所です。
・若者の多いエリア
・近隣にハンバーガーを提供する同業者やチェーン店がないエリア
ホットドッグ屋の客層は、基本的に若い方が多いです。そのため、中高年の方が多いエリアに出店しても、思うような売上に繋がらないこともあります。
また、知名度が高いとはいえ、似たようなメニューであるハンバーガーの人気にはどうしても劣ってしまいます。
「エリアの年齢層」と「ハンバーガー屋の有無」という2つを押さえるだけで、売上に繋がりやすい出店場所を見つけることができるでしょう。
キッチンカーのホットドッグ屋【2】必要な設備とは?
ホットドッグの調理工程は、とてもシンプルです。たったの3ステップで完成します。
(1)ソーセージとバンズを温める(焼く・蒸すなど)
(2)(1)をスチーマーで保温しておく
(3)バンズにソーセージを詰め、トッピングを加える
そのため、調理器具もたったの3つ程度しかありません。一つずつ紹介していきますので、ぜひ参考にして下さい。
調理器具(1)トースターかオーブン/鉄板
キッチンカー(移動販売)のホットドッグ屋には、バンズを焼くためのトースターもしくはオーブン、そしてソーセージを焼くための鉄板が必要です。
どこでも購入できて費用が安く、誰にでも使えることがメリットです。
ホットドッグは初期費用や調理工程といった開業のハードルが低いため、「メニューを問わずキッチンカーという業態で開業したい!」という人にもおすすめです。
調理器具(2)ホットドッグスチーマー
ホットドッグスチーマーは、ソーセージとバンズを同時に温められる調理器具です。水を入れて温度を設定するだけで、蒸気の力で自動的に調理しておいてくれます。
機種によって異なりますが、ソーセージを20本以上、バンズを10本以上一度に調理できるものもあります。また、海外製にはおしゃれで訴求力が高いデザインのものもあるので、店頭の販促ツールとして使っているオーナーもいます。
ですが、ホットドッグスチーマーはトースターと鉄板でも十分代用できます。また、基本的にはホットドッグ以外には使えないため、最初からムリに購入する必要はないでしょう。
調理器具(3)スチーマー
温めたソーセージとバンズは、冷めないようにスチーマーに入れて保温しておくことが必要です。そのため、スチーマーはホットドッグ屋の必需品です。
厨房設備(4)冷蔵設備・電源装置・コンロなど
ホットドッグ屋で使用する厨房設備は、他のメニューよりも少ないことが一般的です。とはいえ、シンクや給排水タンク、換気扇や電源装置といった基本的な設備一式はやはり必要です。
保健所から個数やサイズを決められている場合もあるので、必ず細かく確認しましょう。
【3】キッチンカーでホットドッグ屋をするメリット・デメリットとは?
最後に、キッチンカー(移動販売)でホットドッグ屋を開業するメリット・デメリットについても押さえておきましょう。
メリット(1)ホットドッグ屋は開業しやすい
キッチンカー(移動販売)のホットドッグ屋は、「開業のしやすさ」が最大のメリットです。
専門的な調理スキルや調理器具が必要なく、材料もソーセージ・バンズ・トッピングと比較的少なく済む点も利点といえます。
他のメニューよりも開業のハードルが低いので、「キッチンカーという業態で開業したい」という人に適しています。
メリット(2)ホットドッグ屋は競合が少ない
ホットドッグは、キッチンカー(移動販売)でも店舗経営でも、専門店がかなり少ないメニューです。パン屋やコンビニには必ずありますが、それも数種類のみで、メインで扱っている店はほとんどありません。
知名度のわりに専門店は少ないので、味にこだわればリピーターがつきやすいことがメリットです。
デメリットは「自宅でも作れる」というイメージがあること
バンズに焼いた肉をはさむホットドッグとハンバーガーは、とても共通点の多いメニューですが、人気の度合いはかなり異なります。
その大きな理由の一つには、「ハンバーガーは自宅で食べられないけど、ホットドッグは自分でも作れる」というイメージが根強いことが挙げられます。
そのため、材料そのものにこだわり、専門店でしか食べられないホットドッグの美味しさを伝えることや、積極的にイメージを払拭する必要があるでしょう。
まとめ:キッチンカーのホットドッグ屋 成功の鍵は「味へのこだわり」
ホットドッグ屋は、新規参入しやすいキッチンカー(移動販売)の中でもさらにハードルが低く、開業しやすいメニューの一つです。
その理由は、調理全般にかかる労力が他メニューに比べてかなり少ないことが挙げられます。
ホットドッグ屋は、専門的なスキルがなくても調理できます。また、調理器具も、最低限トースターと鉄板さえあれば問題ありません。
そのため、開業そのものは比較的簡単ですが、それを継続することはまた別の話です。リピーターを獲得するには、「ホットドッグは自分でも簡単に作れる」というイメージを覆す必要があります。
少ない材料で作れるホットドッグですが、そのうちのどれか一つにこだわることで、専門店として安定して続けてゆくことができるはずです。
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