キッチンカーでたこ焼き屋を開業!手順と準備したい設備
キッチンカーでたこ焼き屋を開業!手順と準備したい設備
公開日:2023年11月10日キッチンカー(移動販売)では、様々な年齢層から愛される王道メニューの方が成功しやすい傾向があります。キッチンカーの人気メニューランキングで常に上位に入っているのが、からあげやピザ、カレーやクレープであることも、それを証明しています。
そのため、「テイクアウトで大人気のたこ焼きで開業したらどうだろう?」と考えている人もいるのではないでしょうか。
今回の記事では、「キッチンカーでたこ焼き屋を開業するには」をテーマに解説します。
たこ焼き屋に必要な資格・許可、調理器具や厨房設備について紹介しているので、ぜひ参考にして下さいね。
また、記事の最後にはたこ焼き屋のメリット・デメリットも解説しています。デメリットには解決策も併せて紹介しているので、ぜひ目を通してみて下さい。
目次
キッチンカーのたこ焼き屋【1】開業の手順とは?
キッチンカー(移動販売)でたこ焼き屋を開業するための手段について解説します。
(1)車両を準備する
最初に、キッチンカー(移動販売)で使用する車両を準備します。たこ焼き屋におすすめの車両の種類は、軽トラックです。
たこ焼き屋は調理器具が少なく、どれも小さいため、基本的には軽トラックサイズで十分です。また、地域のお祭りや小さな路地などに出店することが多いので、小回りの利く車両のほうがおすすめです。
軽トラックには、大人2人が立ったまま調理できる高さと広さがありますが、分類は軽自動車なので、維持費も抑えられます。他のメニューにもおすすめできる車両なので、ぜひ検討してみて下さい。
(2)食品衛生責任者資格と営業許可の取得
キッチンカー(移動販売)でたこ焼き屋を営業するためには、「食品衛生責任者」の資格と「飲食店営業許可(営業許可)」が必要です。
食品衛生責任者は、6時間の講習会を1日受講すれば取得できます。この資格は全国共通なので、一度取得すればどこでも通用します。
一方、営業許可は全国共通ではありません。出店場所を管轄する保健所で、その都度取得する必要があります。また、合格基準も保健所ごとに異なるので、注意しましょう。
(3)出店場所は様々な場所を確保する
キッチンカー(移動販売)でたこ焼き屋を営業しているオーナーは、毎日同じ場所へ出店するよりも、日によって変えている人のほうが多い傾向があります。
競合が非常に多いことが理由の一つです。
たこ焼きは、全国展開の専門店やコンビニなど、街のいたるところでテイクアウトできてしまうため、近隣に競合のいる場所は避けたほうが無難でしょう。
せっかくキッチンカーで提供するなら、その強みである機動力を活かし、臨機応変に出店場所を変えることをおすすめします。
特におすすめなのは、サービスエリアや道の駅、地域の小さなお祭りや商業施設などです。
「車でよく行く場所」「子ども連れの家族が多い場所」を中心に探すと、効率よく、売り上げの作れる出店場所を確保できるでしょう。
キッチンカーのたこ焼き屋【2】必要な設備とは?
キッチンカー(移動販売)でたこ焼き屋を営業しているオーナーが実際に使っている設備について解説します。
調理器具(1)たこ焼き機
たこ焼き器材質には、「銅板」と「鉄板」があります。ここでは、それぞれのメリット・デメリットを紹介します。
【銅板】
メリット…熱伝導率が高いため、提供スピードが速い。
デメリット…焼き上がりが速いため、調理技術が必要。火加減の調整が難しい。メンテナンスが必要。
費用相場…5~20万円前後
【鉄板】
メリット…銅板に比べて安い。メンテナンスが不要。
デメリット…銅板に比べて熱伝導率が低く、焼き上がりまでに時間がかかる。あまり提供スピードにこだわらなくてもよい場所向け。
費用相場:1~10万円前後
調理器具(2)プロパンガスや電気といった熱源
キッチンカー(移動販売)の熱源は、「プロパンガス(LPガス)」「電気」「カセットコンロ」の3種類が一般的です。
ここでは、それぞれのメリット・デメリットを解説します。
【プロパンガス】
メリット:強い火力を安定して使える。細やかな温度調節ができるため、「サクッ」や「ふわトロ」といった様々な食感のたこ焼きを作れる。
デメリット:プロパンガスの充填作業を専門業者に行ってもらう必要がある。一酸化炭素中毒の危険性や火災などの危険性が、他の熱源よりも高い。
【電気】
メリット:ガスに比べて安全性が高い。導入や購入がプロパンガスよりも容易。
デメリット:プロパンガスに比べて火力が小さいため、食感は劣る。連続使用している途中で温度が上がらなくなることがある。
【カセットコンロ】
メリット:カセットコンロとガス缶をどこでも購入できる。コンパクトでスペースを取らない。
デメリット:火力が弱く、特に冬場はなかなか安定しない。30〜40分で1本のガス缶を消費するため交換に手間がかかる。
調理器具(3)それ以外の調理器具
それ以外にも、たこ焼きの調理に必要な調理器具は下記の通りです。
泡立て器/計量カップ/計量器/柄杓/ボウル/ザル
寸胴/粉つぎ/油引き/千枚通し/着火ライター など
厨房設備(4)冷蔵庫
キッチンカー(移動販売)のたこ焼き屋に必要な厨房設備は、冷蔵庫です。タコやキャベツ、マヨネーズを保管するために使います。
基本的には、小型や中型サイズがあれば十分です。もし保健所からサイズについての指定がある場合は、それに従って下さい。
【3】キッチンカーのたこ焼き屋 メリット・デメリットとは?
キッチンカー(移動販売)のたこ焼き屋には、メリットやデメリットもあります。成功に繋がりやすいポイントも併せて解説しているので、ぜひチェックしてみて下さい。
メリット(1)たこ焼きは幅広い年齢層に大人気
キッチンカー(移動販売)では、あまり聞いたことのない珍しいメニューよりも、知名度が高い定番のほうが好まれやすい傾向があります。それに加えて、たこ焼きは以前からテイクアウトの王道だったこともあり、お客さんを獲得しやすいことがメリットです。
屋台や専門店などで見慣れているため、普段はキッチンカーを利用しない高齢の方にもお客さんを作りやすいことも強みと言えるでしょう。
メリット(2)たこ焼きは開業費用が断トツに安い
キッチンカー(移動販売)のたこ焼き屋は、開業費用が断トツに安いこともメリットです。
車両、たこ焼き機、熱源、そして小型の冷蔵庫があれば調理できます。また、原料も他のメニューに比べるとかなり安く、原価率を低く抑えることができます。
そのため、「費用をできるだけ抑えて、キッチンカーという業態で飲食店を始めたい!」という人にもおすすめです。
たこ焼きは他の業態も含めて競合が多いことがデメリット
たこ焼き屋のデメリットは、競合が非常に多いことです。安くてそれなりに美味しいたこ焼きはどこでも手に入ります。さらに、キッチンカー(移動販売)は全国規模の専門店やスーパーなどに比べると比較的値段が高いことが多いため、個性のないたこ焼きではリピーターがつきません。
味や宣伝方法、外装など、どこか一つでも、お客さんに強く印象づけるものが必要です。
まとめ:キッチンカーのたこ焼き屋は「出店場所」にこだわって
キッチンカー(移動販売)のたこ焼き屋は、利用してもらいやすい大人気メニューであることや、初期費用が格段に安いことが大きな強みです。
その一方で、他業態を含む競合が非常に多いため、その店独自の何かを打ち出さないとリピーターがつきにくいデメリットもあります。
また、駅や商業施設の近隣といった売上を作りやすい場所は、すでに店舗経営に取られていることがほとんどです。そのため、「移動力」を持つキッチンカーの強みを活かして、サービスエリアや道の駅など、車で行くことが多い場所への出店がおすすめです。
自動車での販売というメリットを最大限に活かし、ぜひ様々な場所の情報をチェックしておきましょう。
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