キッチンカーの出店料はどれくらい?費用相場について解説
キッチンカーの出店料はどれくらい?費用相場について解説
公開日:2023年4月14日 2024年6月19日 更新キッチンカー(移動販売)の開業準備を一通り終え、出店場所を確保したら、いよいよ待ちに待った出店です。
キッチンカーは、出店する際に毎回「出店料(場所代)」が必要になります。ですが、出店料の種類や費用相場などがバラバラで困っている方も多いのではないでしょうか。
今回の記事では、そんな出店料について幅広く解説します。
最初に「固定」「変動」という出店料の種類について、続いて、主な出店場所ごとの費用相場を紹介していきます。
出店料はキッチンカーの売上にも大きく影響します。ぜひしっかりと理解しておいて下さいね。
目次
キッチンカーの出店料【1】固定と変動の費用相場は?
キッチンカーの出店料(場所代)は、出店場所の土地の管理者やイベント主催者などに支払います。
支払いの種類は、「固定(定額制)」「変動(歩合制)」「その他」の3つに分かれます。
ちなみに、キッチンカーの出店料は法律で金額やルールが定められているわけではありません。イベント主催者や土地の所有者などが決めた通りに支払うことになるので、申込み前によく確認しましょう。
ここでは、固定・変動それぞれの特徴や、メリット・デメリットなどについて解説します。
(1)固定(定額制)
「固定(定額制)」は、売上金額に関係なく出店料があらかじめ決められていることです。
費用相場は1日1,000円~10,000円が一般的ですが、大規模なイベントの場合、数日間で数十万円というケースもあります。
どれだけ売り上げても出店料が変わらないので、ある程度売上が予測できる場合や、売上金額が出店料を大きく上回る場合は、固定がおすすめです。
固定の出店料は、平日・休日、季節、イベントの規模などによって変わります。募集要項やイベント主催者などに必ず確認しておきましょう。
特に、どこも「平日」と「土日祝日」で出店料が異なるケースがほとんどです。集客力の高い日のほうが高くなります。
例えば、商業施設や遊園地などの場合、平日が1日3,000~5,000円だとしたら、土日祝日は5,000円~10,000円まで値上がりします。
各出店場所の費用相場については、「キッチンカーの出店料【2】」で紹介するので、ぜひ参考にして下さい。
(2)変動(歩合制)
「変動(歩合制)」は、売上金額に対して、あらかじめ決められた割合の金額を支払うことです。そのため、売上金額が上がるにつれて、支払う金額も高くなります。
一般的には、売上金額の10~20%です。
売上があまり予測できない場合は、変動がおすすめです。
(3)固定+変動
「固定+変動」は、固定の費用とはまた別に変動の費用も支払うことです。かなり高額な売上の見込める大規模なイベントの場合、こういった支払いのケースもあります。
(4)それ以外
固定・変動以外には、出店料無料の場所やイベントなどもあります。また、出店を頼まれた場合は、イベント主催者から謝礼金が出ることもあります。
キッチンカーの出店料【2】場所別の費用相場や特徴
キッチンカー(移動販売)の出店料は、場所によっても異なります。
ここでは、費用相場や各出店場所のメリット・デメリット、平日・土日祝日の出店料の違いなどについて解説します。
(1)ビジネス街
ビジネス街のランチタイムの出店料は、固定の場合は1日約3,000~5,000円、変動の場合は売上の15%程度が一般的です。
平均よりも少し高くなりますが、比較的高い売上が作れるため、あまり負担にならないメリットがあります。
ビジネス街のデメリットは、出店場所を確保しにくいことです。人気の場所にはすでに出店者がおり、他のオーナーが出店できるチャンスはかなり低いでしょう。
よい出店場所を抑えられれば平日に安定した売上が作れますが、なかなか難しいのが実状です。
(2)住宅街
住宅街の出店料の相場は、固定の場合は1日5,000円程度、変動の場合は売上の15~20%が一般的です。主にマンションの空きスペースに出店します。
コロナ禍によりリモートワークが普及し、ランチタイムにサラリーマンがキッチンカー(移動販売)を利用することが増えました。
夕方になると、今度は惣菜を購入する人が増えるので、1日中売上を確保しやすい場所です。
住宅街への出店は地方にも少しずつ広がってきているため、これからも期待できるでしょう。
住宅街の出店場所を探す際は、マッチングサービスなどの仲介業者を利用しましょう。
マンションのオーナーや土地の所有者に直接交渉しても、ほとんど出店許可は得られないので、注意して下さい。
(3)商業施設
スーパーやドラッグストアなどの商業施設は、その駐車場に出店することが一般的です。
出店料は基本的には固定が多く、平日は3,000円~5,000円、土日祝日は5,000円~10,000円ほどです。
場合によっては、固定に加えて、売上の15~20%程度の歩合を支払う必要があります。
平日に安定した売り上げを作れるため、地方でキッチンカーを開業する場合は欠かせない出店場所になります。
デメリットは、コンビニやスーパーなどの競合が多い点です。
(4)大学
大学の出店料の費用相場は、固定の場合は1日5,000円程度、変動の場合は売上の10~15%が一般的です。
メリットは、平日に安定した高い売上を作りやすいことです。
現在も幅広いキッチンカーが出店しており、ボリュームのある食事系のほか、スイーツやカフェメニューなど、様々なオーナーにチャンスがあります。
注意点は、客層の大半が20代前半の学生なので、価格設定を低めにする、若者に人気メニューに絞る、流行を取り入れるといった工夫が必要なことです。
大学は、仲介業者ではなく、自分で直接交渉するケースが一般的です。すでにキッチンカーの出店実績がある大学を中心に交渉しましょう。
(5)大型イベント会場
コロナ禍に開催中止となったイベントも、最近は少しずつ復活してきました。「ようやくイベントに出店する夢が叶う!」という方もいらっしゃるかもしれません。
イベントは、規模や種類によって出店料がかなり異なります。固定が1日3,000円~数十万円、変動は売上の15~40%と、他の出店場所のような平均的な相場がありません。
また、大規模なイベントの場合は、固定+変動を支払うケースもあります。具体的な金額については、必ずイベント主催者に確認して下さい。
出店料は、イベント会社の主催イベントは高額になりやすく、行政が関与するイベントは比較的安くなる傾向があります。
メリットは、1日で数十万円の売上を作る可能性がある、大勢のお客さんに宣伝できる、オーナー同士の人脈作りなどです。
一方、デメリットとしては、食材が大量に売れ残るリスクが高いことや、体力的・精神的な負担が大きい点などがあります。
そのため、自分のオペレーションや売上の予測にある程度自信がついてから出店することをおすすめします。
まとめ:キッチンカーの出店料は背伸びせずに 実力・経験と応相談で!
キッチンカー(移動販売)の出店場所を選ぶ際、重要になるのが「出店料(場所代)」です。
ビジネス街や住宅街、大学などは、平日・土日祝日で出店料が変わるものの、どの地域でもあまり費用相場に大きな差がありません。出店料が高額なところも少ないので、売上を確保しやすいメリットがあります。
大型イベント会場は、キッチンカーの年収に大きく影響すると言われる出店場所です。
確かに1日で大きな売上を作れる可能性はありますが、そういったイベントは出店料もかなり高いことがほとんどなので、注意しましょう。
また、大量に仕入れた食材を管理する必要があるので、正確な販売数の予測も必要です。挑戦してみたい、参加してみたい気持ちはわかりますが、経験を積んでからでも遅くはありません。
キッチンカーは出店場所を抑えるのが難しいビジネスですが、かといって出店料を度外視して出店しても、赤字になる一方です。
現在の実力や経験値、売上などをしっかり見極めた上で決めるようにしましょう。
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