キッチンカーでかき氷を販売するメリットと必要な設備や資格
キッチンカーでかき氷を販売するメリットと必要な設備や資格
公開日:2023年8月10日7月はいよいよ梅雨が明け、本格的な夏本番を迎える月です。夏休みがあるので他の季節よりもイベントが多く、キッチンカー(移動販売)もたくさんのお客さんで賑わいます。
特に、今年はようやく全国各地で夏祭りやフェスなどが再開し、キッチンカーが出店できるチャンスがずいぶん増えました。
そんな暑い季節に屋外で楽しめるメニューと言えば、「かき氷」ですよね。「キッチンカーでかき氷を提供したい!」と考えている人も多いのではないでしょうか。
今回の記事では、かき氷屋としてキッチンカーを開業するメリット・デメリットのほか、必要な設備や資格、成功するためのポイントなどについて幅広く紹介しています。
アイスクリームやシャーベットなどにも活かせる内容になっているので、ぜひ最後まで目を通してみて下さいね。
目次
キッチンカーでかき氷 メリット・デメリットを解説!
最初に、キッチンカー(移動販売)でかき氷を提供するメリット・デメリットをぜひ押さえておきましょう。
かき氷屋のメリット【1】断トツの高利益率
キッチンカー(移動販売)でかき氷を提供するメリットは、利益率の高さです。かき氷の1杯当たりの原価は、およそ下記が一般的です。
ブロック氷:約35~45円
市販のシロップ:約20円
容器(発泡スチロール):約15円
スプーン(プラスチック):約6円
※1杯当たり
市販のシロップだけのシンプルなかき氷の場合、1杯50~100円前後で作れます。
それをキッチンカーで提供する際の相場は約300~500円なので、200~400円の利益を出せることになります。他のメニューに比べるとかなり高い数字です。
そのため、自家製シロップやトッピングなどにこだわったとしても、しっかり利益を確保しやすいというメリットがあります。
また、天候などの理由で出店できない場合も、氷は冷凍庫で数日間保存しておけるので、食品ロスが出にくいこともメリットです。
食材管理の難しさはキッチンカーについてまわる課題ですが、かき氷の場合はそれほどシビアではありません。
かき氷屋のメリット【2】バリエーションを増やしやすい
かき氷は、シロップやトッピングを変えるだけでメニュー数を増やせることもメリットです。
キッチンカー(移動販売)は、使える厨房スペースがとても限られています。そのため、かき氷のようにあまりスペースを使わずに、数種類のメニューを提供できるのが最も理想的なのです。
また、近年かき氷のバリエーションがとても豊富になったこともあり、メニューの自由度が高いのも魅力です。自家製シロップやスイーツなどをトッピングしたオリジナルメニューも受け入れられやすいので、ぜひ試してみて下さいね。
かき氷屋のメリット【3】幅広い層に大人気
キッチンカー(移動販売)の客層は、全体的に女性客のほうが多めです。平日のランチタイムは男性客も増えますが、それ以外の出店場所では女性客に合わせた店作りのほうが人気が出やすい傾向にあります。
ですが、かき氷は大人から子どもまであらゆる年齢層に知られており、とても人気があります。男性や小さなお子さん、中高年の方など、普段あまりキッチンカーを利用しない客層にも好まれるので、その分売上も高くなります。
特に屋外のイベント人気が高いので、地域の夏祭りや商業施設などがおすすめです。
かき氷屋のデメリットは秋冬には売りにくいこと
キッチンカー(移動販売)でかき氷を提供する際のデメリットは、寒い季節にはほとんど売上が上がらないことです。これはアイスクリームやシャーベットなども同じです。
そのため、暑い季節以外はどうするのかについて、開業前にしっかり準備しておきましょう。現役オーナーの中には、暑い季節にはかき氷、肌寒くなってきたら焼き芋や焼き栗というようにはっきり分けている人も少なくありません。
一年を通して提供するものをあらかじめ計画しておくことが、かき氷屋として成功するポイントです。
キッチンカーでかき氷 必要な資格は?
キッチンカー(移動販売)でかき氷を提供する際に必要になる資格は、「食品衛生責任者」と「飲食店営業許可(営業許可)」の2種類です。
【食品衛生責任者】
「食品衛生責任者」の資格は、約6時間の講習を1日受講すれば取得できます。ですが、近年キッチンカービジネスの人気が高まっている影響で、約1~2ヶ月先まで予約が埋まっている受講会場もあります。
できるだけ早めに保健所で予約を済ませておくようにしましょう。
受講料は都道府県によって異なりますが、1万円前後が一般的です。
【飲食店営業許可(営業許可)】
キッチンカーを開業する際、オーナーが多かれ少なかれ悩むのが営業許可の取得です。
出店場所と提供メニューを決めたら、まずはそのエリアを管轄している保健所に相談に行きましょう。
2023年7月現在、まだ営業許可の許可基準は全国で統一されていません。そのため、出店場所を管轄している保健所から許可基準について細かく聞き、それに合った車両製作・購入をする必要があります。
ちなみに、数ヶ所のエリアに出店する場合は、その全保健所から許可を得られる車両を作る必要があるので、気をつけましょう。
不安を感じる場合は、ぜひキッチンカーの車両製作・販売業者に相談してみて下さい。
キッチンカーでかき氷 必要な設備は?
キッチンカー(移動販売)のかき氷を開業しているオーナーの多くが使っている必需品について紹介します。
設備【1】業務用かき氷機
かき氷には、大きく分けて「フワフワ」と「シャリシャリ」の2種類があります。
食感によって氷やかき氷機の種類が異なるので、購入前に必ずチェックしておきましょう。
フワフワしたかき氷はブロックアイス
近年流行している、フワフワした柔らかい食感のかき氷。「台湾かき氷」とも呼ばれ、凝ったシロップやたっぷりのトッピングがのっていることが一般的です。
このかき氷は「ブロックアイス(ブロック氷)」で作られています。
ブロックアイスはコンビニやスーパーなどではあまり売られていないので、基本的には通販や氷屋などから仕入れます。
フワフワしたかき氷を作れるかき氷機の中には、刃を変えれば昔ながらのシャリシャリしたものを作れるモデルもあります。両方提供したいという人は、それらを選んでみて下さい。
シャリシャリしたかき氷はキューブアイス
「キューブアイス(ロックアイス)」のかき氷は、シャリシャリザクザクした、昔ながらの食感が楽しめます。
フワフワのかき氷よりも溶けにくく、氷の冷たさを味わえるので、屋外でのイベントで特に人気の高いメニューです。また、普段あまりキッチンカー(移動販売)を利用しない子ども連れや年配の方、男性などにも人気があります。
キューブアイスは、もし氷を切らしてしまってもコンビニやスーパーなどで購入できることもメリットです。
設備【2】冷凍ストッカー
「冷凍ストッカー」は、キッチンカー(移動販売)でかき氷を提供するオーナーのほとんどが使っている設備です。
大きなブロックアイスも保存できるので、フワフワのかき氷を提供したい人には特におすすめです。また、仕入れた食材をそのまま自宅で保管する場合にも便利です。
要注意!キッチンカーでは自分で作った氷は使えない
食中毒予防のため、キッチンカー(移動販売)では自宅や車両などの製氷機で作った氷を使うことは保健所から禁止されています。
必ず仕入れた氷や市販のロックアイスなどを使うようにしましょう。
まとめ:キッチンカーのかき氷屋は「寒い時期のメニュー」も考えておこう
キッチンカー(移動販売)のかき氷は、暑くなり始める5月ごろから晩夏までがかき入れ時です。家族連れのお客さんがイベントで利用することが増えるので、大きな利益に繋がりやすくなります。
ですが、キッチンカーのかき氷は、肌寒くなったとたん急激に売り上げが落ちるメニューでもあります。店舗型なら暖かい屋内でパフェのような感覚で楽しめますが、屋外にいるキッチンカーではそうはいきません。
そのため、暑い季節以外に何を売るかをしっかり考えておくことが、かき氷屋として成功する大きなポイントです。
「一年を通してキッチンカーを営業したい」という場合は、開業前に必ず寒い時期のメニューについてもしっかりと準備しておきましょう。
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