【キッチンカーの種類】車種別のメリット・デメリット
【キッチンカーの種類】車種別のメリット・デメリット
公開日:2023年6月9日 2024年6月28日 更新開業前のキッチンカーオーナーがいろいろと悩んでしまう「車両製作」。開業費用の多くを車両準備に使うことになるので、当然ですよね。
また、具体的に何種類の車種をキッチンカー(移動販売)では使えるのかはっきりわからない人も多いのではないでしょうか。
今回の記事では、キッチンカーでよく使われている「合計7種類の車種」について解説します。
軽トラ・軽バン・1tトラック・普通車バン・特殊トラック・2tトラック・特殊軽自動車のメリット・デメリット、おすすめのオーナー、費用相場などを幅広く紹介します。
ぜひ車両選びの参考にして下さいね。
目次
【1】現役オーナーに一番人気の「軽トラ」
「軽トラック(軽トラ)」は、現キッチンカーオーナーに最も多く選ばれている車種です。トラックの荷台にキッチン部分を載せています。
主な人気車種は、キャリイ(スズキ)、ハイゼットトラック(ダイハツ)、NT100クリッパートラック(日産)、サンバートラック(スバル)です。
費用相場は、車両+キッチン部分を合計して約300万円です。中古車には100万円を切るものもありますが、トラブルも多いのであまりおすすめはできません。
軽トラのメリット・デメリット
【メリット】
・車高が高いため、立ったまま調理できる。
・キッチン部分に2人同時に入れる。
・ほぼすべてのメニューを調理できる。
・軽自動車なので、税金やガソリンなどの維持費が安い。
軽トラの最大のメリットは、車高が高いので、立ったままで調理できることです。
休日のみの副業ならともかく、本業として長期的にやってゆく場合は、できるだけ体に負担のかからない車種のほうがおすすめです。
また、軽トラは、小さいながら食事系からスイーツまで様々なメニューを提供できます。
それでいて分類上は「軽自動車」なので、車検・自動車税などを抑えられることも大きなメリットです。
【デメリット】
・多くのメニューは提供できない。
・目線がお客さんよりも上になってしまう。
・キッチン部分の製作費用が別途かかる(約200万円前後)
【2】お客さんとの目線が合いやすい「軽バン」
「軽バン」は、車内を改造してキッチン部分にした構造です。
主な人気車種は、エブリィ(スズキ)、ハイゼットバン(ダイハツ)、NT100クリッパーバン(日産)、ミニキャブバン(三菱)です。
費用相場は、新車製作が約150万円前後、中古購入が約100万円前後です。
軽バンのメリット・デメリット
【メリット】
・車高が低く、お客さんと目線を合わせやすい。
・軽自動車なので、税金やガソリンなどの維持費が安い。
・全車種の中で最もリーズナブルに購入できる。
・運転しやすく、様々な場所へ出店できる。
軽トラのメリットは、車高が低いので、お客さんと同じ目線になれることです。親しみやすさにこだわりたい人に特におすすめです。
また、軽トラ同様、分類上は「軽自動車」なので、車検・自動車税などの維持費が格安です。
【デメリット】
・かがんだ姿勢でいなければならないので、肩・足・腰にかなり負担がかかる。
・キッチン部分が狭いため、軽トラよりも提供できるメニューが限られる。
・多品目の提供もできない。
【3】走行性能が高くラクな姿勢で調理できる「1tトラック」
「1tトラック」は、軽トラ同様、トラックの荷台にキッチン部分を載せています。
主な人気車種は、タウンエース(トヨタ)、ライトエース(トヨタ)、ボンゴトラック(マツダ)、バネットトラック(日産)です。
費用相場は、新車製作が約350万円~、中古購入が約180万円~です。
1tトラックのメリット・デメリット
【メリット】
・車高が高いため、立ったままで調理できる。
・キッチン部分に2~3名程度が入れる。
・走行性能が高い。
・食材を多く積める。
1tトラックは軽トラよりも走行性能が高いので、高速道路などをよく利用する人におすすめです。
【デメリット】
・普通車なので、年間維持費が約20万円~27万円前後と、軽トラよりは高い。
・車検が毎年必要。
1tトラックは「普通車」のため、毎年車検が必要です。
そのため、1tトラックを利用するオーナーの多くは8ナンバー(特殊加工車)仕様にキッチン部分を改造し、2年ごとの車検で済むようにしていることが一般的です。
【4】2~3人が座って調理できる「普通車バン」
「普通車バン」は、車内をキッチン仕様に改造した作りになっています。
主な人気車種は、ハイエース(トヨタ)、ボンゴバン(マツダ)、キャラバン(日産)、バネットバン(日産)、エルフUT(いすゞ)です。
費用相場は、新車製作が約170万円~、中古購入が約180万円~です。
普通車バンのメリット・デメリット
【メリット】
・車内をキッチン部分に改造するだけで済むので、初期費用を比較的抑えられる。
・たくさんの食材や設備などを積み込める。
・2~3人が座って調理できる。
【デメリット】
・座ったままの姿勢でしか調理できない。
・小さなスペースに出店できない場合がある。
・普通車のため、毎年車検がある。
【5】「特殊トラック」(1~2tの普通小型トラック)
「特殊トラック」は、1~2tの普通小型トラックで、ヤマト運輸の配送車にも使われています。
主な人気車種は、クイックデリバリー(トヨタ)、アーバンサポーター(トヨタ)、アトラスロコ(日産)です。
費用相場は、新車製作が約350万円~、中古購入が約230万円~です。
特殊トラックのメリット・デメリット
【メリット】
・立ったままの姿勢で調理できる。
・大型冷蔵庫のような設備も搭載可能。
・大量の食材を積み込めるため、多品目の提供ができる。
【デメリット】
・毎年車検がある。
・車両サイズが大きいので、小さなスペースには出店できない場合がある。
【6】広いエリアの出店にもおすすめの「2tトラック」
「2tトラック」は、車体全長が約4,700mm、車体全高が約2,000mmなので、非常に大きなキッチン部分を搭載できます。
主な人気車種は、タイタン(マツダ)、エルフトラック(いすゞ)、キャンター(三菱ふそう)、アトラストラック(日産)です。
ナンバーは「4ナンバー(小型貨物車)」か「1ナンバー(中型貨物車)」のどちらかですが、いずれにしても車検は毎年あります。
費用相場は、新車製作が約350万円~、中古購入が約280万円~です。
2tトラックのメリット・デメリット
【メリット】
・キッチン部分が広く、立ったまま複数人で調理ができる。
・走行性能が高いので、広いエリアの出店に向いている。
・車体が大きいので目立ちやすく、宣伝効果が見込める。
【デメリット】
・車体が大きいため、内外装の各種メンテナンスにかなりの時間と費用がかかる。
・年に一度車検がある。
【7】自由度の高いキッチントレーラー
「キッチントレーラー」は、牽引する車両+キッチン部分(トレーラー)で構成されるキッチンカーです。
新品トレーラーの製作費用は、小型が約150万~、中型が約270万円~、大型は500万円~です。ですが、キッチン設備や外装などのカスタマイズで大きく値段が異なるので、あくまでも参考程度に留めておいて下さい。
キッチントレーラーのメリット・デメリット
【メリット】
・基本的には普通自動車免許で牽引可能。
・車高が低く、お客さんと目線を合わせられる。
・内外装の自由度が最も高く、思い通りにできる。
・牽引車両とキッチン部分を完全に離せるので、屋内への出店もできる。
【デメリット】
・連結すると車両約2台分の長さになるため、小回りがきかず、運転が非常に難しい。
・トレーラーの分も車庫証明や車検が必要。
まとめ:車両製作前に「レンタル」で試してみるのもおすすめ
キッチンカー(移動販売)で使う車両は、新車・中古を問わず高額の買い物になるので、たとえ特徴がわかってもなかなか購入には踏み切れないものですよね。
そこで、車両製作前には一度レンタルで試してみるのもおすすめです。
調理のしやすさ、走行性能、メンテナンス、集客力など、自分がこだわりたいことができるかどうかをチェックしてみることで、製作後のミスマッチを大幅に減らせます。
また、車両製作を実際に依頼する際にも、キッチンカー専門業者に具体的な注文ができるようになります。
ぜひ実際にテストしてみて、自分にとって譲れないポイントを見極めて下さいね。
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