キッチンカーにおすすめのベース車は?種類と特徴をまとめ
キッチンカーにおすすめのベース車は?種類と特徴をまとめ
公開日:2024年8月28日自己負担を抑えて開業ができ、好きな場所で販売ができるキッチンカーは、飲食店の新しい開業方法として人気があります。どういった車両をベース車にすればいいか迷う方もいるでしょう。
今回は、キッチンカーにおすすめのベース車を紹介します。それぞれの特徴やメリット・デメリットも解説するので、キッチンカーのベース車に悩んでいる方は参考にしてください。
目次
キッチンカーのベース車にできる車種とそれぞれの特徴
キッチンカーのベース車として多く使われているのは、以下の6種類です。
- 軽トラック
- 軽バン
- 普通車バン
- トラック(1~2t)
- クイックデリバリー
- トレーラー
一つずつ特徴とメリット・デメリットを紹介します。
軽トラック
軽トラックは、荷物の運搬から農作業まで幅広く使われている軽自動車の一種です。キッチンカーにするには、荷台にボックスを架装して調理機器を載せます。
軽トラックをキッチンカーに改造するメリットは、以下のようなものが挙げられます。
- 購入費や維持費が安い
- キッチンスペースに大人が2人立ったまま作業ができるので、腰や肩への負担が少ない
- 車両がコンパクトなので、駐車場所を取らない
都市部でキッチンカーを使って商売をする場合、細い路地を通ったり狭い駐車スペースしかなかったりするケースが珍しくありません。また、調理スペースに余裕を持ちたい場合も軽トラックをベース車にするのはおすすめです。
一方、軽トラックのデメリットとしては、荷台の改造に費用がかかりがちな点です。搭載するキッチン設備によって異なりますが、100万円以上かかる場合もあるでしょう。また、車検を通す際はキッチン部分を取り外す必要があり、その費用も車検の度にかかります。
また、最大積載量が350kgまでの設計のため、架装重量と調理器具で約200~300kgとなれば、給排水タンクが80Lしか積めません。そのため、提供できるメニューが限られるのもデメリットです。
軽バン
軽バンは、バンタイプの軽自動車です。人気車種なので状態の良い中古もたくさん市場に出回っており、購入費用が抑えられます。また、以下のようなメリットも挙げられます。
- 車高が低いので調理する人とお客様の目線が合いやすく、親しみが生まれやすい
- 小回りがきいて細い路地でもスムーズに移動できる
- 維持費が安い
- デコレーションの幅が広い
一方、デメリットとしては以下のような点が挙げられます。
- 車内が狭く、立って作業ができない
- 一度に車内で作業できるのは1人のみ
長時間作業する場合、立って作業できないのは意外と大変です。特に、長時間調理をするイベントに出店する場合は体に負担がかかりやすいでしょう。
複数人で調理できるようにするなど工夫が必要です。
普通車バン
普通車バンは軽バンよりも車体が大きなバンタイプの自動車です。普通車バンも人気がある車種なので、良質の中古車もたくさん出回っています。軽バンと比べた普通車バンのメリットは、調理スペースを多く取れる、長距離移動が軽自動車に比べて楽といった点が挙げられます。
軽バンは1人しか調理スペースに立てませんが、普通車バンならば2人一緒に立てます。2人同時に作業スペースに立てれば、より複雑な調理も可能ですし、1人で作業するならば食材や調理器具のスペースも多めに確保できるのもメリットです。
その一方で維持費が高い、軽バンと比べると駐車スペースを取る、普通車バンでも立って作業はできないので腰に負担がかかりやすいといったデメリットもあります。調理工程が多い飲食物を提供したい場合は、普通車バンがおすすめです。
トラック(1~2t)
1tトラックは荷台を改造して調理器具を載せれば、軽トラ同様2人が立って調理が可能です。複数人が立って調理できれば、複雑な調理が必要な料理はもちろんのこと、短時間で大人数をさばけます。例えば、イベントなど限られた時間に大量のお客様がくるところに多く出店したい場合などに適しています。
2017年3月10日以前に普通車免許を取得した方ならば、普通車免許で2tトラックまで運転できます。2tトラックは1tトラックより大きいので、インパクトも抜群ですし、高い宣伝効果も見込めるでしょう。また、長距離を移動して出店したい場合もトラックは便利です。
その一方で、維持費や購入費、改造費がかかることや、出店できる場所が限られてしまいがちなのがデメリットです。
クイックデリバリー
クイックデリバリーは、TOYOTAが2016年まで製造・販売していたウォークスルーバンです。ウォークスルーバンとは、運転席と荷台が一体となった構造のトラックのことで、元々は大手宅配業者の依頼を受けて製造されたという歴史を持ちます。
運転席と作業スペースとの行き来が楽、荷台で大人2人が立ったまま作業ができるといったメリットが強みです。また、一般的なバンに比べて搭載できる荷物が多いため、提供できるメニューを増やせたり複雑な調理が必要なメニューを提供できたりします。
その一方で、クイックデリバリーはすでに製造を終了しており、現在は中古車しか市場に出回っていません。そのため、希少価値が高く、程度の良い個体を見つけるのが難しいのがデメリットです。
トレーラー
トレーラーは別名「牽引車」ともいい、車両が調理をするスペースをひっぱていくタイプの自動車です。トレーラーの種類は幅広く、キッチンカーのほかにキャンピングカーなどにも利用されています。
トレーラーのメリットは、牽引部分を付け替えればいろいろな使い道ができることです。例えば、キッチンカーの部分だけを会場に設置して、車部分は乗用車として運搬や買い出しに利用するといった使い方も可能です。
また、牽引部分にエンジンはついていないので、改造が簡単といった点もメリットです。
デメリットとしては、牽引車は牽引部分が750kgを超えると「牽引免許」が別途必用になります。また、牽引車のキッチンカーは数が少なく改造費が高額になる可能性もあるでしょう。このほか、牽引車は車両全体が大きくなるため駐車場所が限られるのもデメリットです。
キッチンカーのベース車を選ぶポイント
ここでは、キッチンカーのベース車を選ぶポイントを紹介します。キッチンカーのベース車選びで迷っている方は参考にしてください。
予算で決める
キッチンカーはベース車によって改造費用や維持費が異なります。キッチンカーは購入して終わりではなく、維持していく限り一定の費用がかかり続けます。キッチンカーを選ぶ際は購入費だけでなく、月々の維持費を計算して払い続けられるものを選びましょう。
免許で選ぶ
キッチンカーのベース車によっては、普通免許では運転ができないものもあります。特に2tトラックは、免許を取る時期によって普通自動車免許で運転できる場合とできない場合があるので、注意が必要です。
免許を改めて取得するのは時間と手間がかかります。手持ちの免許で運転できるものを選びましょう。
使用時間で選ぶ
長時間キッチンカーで作業する場合は、立って作業できるベース車のほうが楽です。ベース車選びで迷ったら、使用時間も考慮に入れましょう。また、すでに出店場所が決まっている場合は、駐車スペースに収まるかどうかも確認してください。
まとめ:キッチンカーのベース車は予算や免許の種類で選ぼう
キッチンカーのベース車にできる車種はさまざまな種類があります。予算だけでなく、持っている免許の種類や出店を予定している駐車スペース等で選びましょう。また、将来提供メニューを増やす可能性が高い場合は、作業スペースに余裕がある車種を選ぶのがおすすめです。
キッチンカーへの改造は中古車でも可能ですが、あまり年式が古いもの、走行距離が長いものは寿命が短い恐れがあります。キッチンカーは改造費も必要ですので、最初はある程度費用が必要と考えてまとまった額を用意しておきましょう。
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