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キッチンカーで使用できる鉄板の種類と選び方

キッチンカーで使用できる鉄板の種類と選び方

鉄板(グリドル)は、キッチンカー(移動販売)の大人気メニューであるお好み焼きやステーキなどに必須の調理器具です。火力が強く、一度に大量の調理ができるため、導入を検討している人も多いのではないでしょうか。

今回の記事では、「キッチンカーで使用できる鉄板とその選び方」をテーマに解説します。
ガス式・電気式といった大きな分類をはじめ、鉄板の厚さや材質、選ぶポイントなどについても紹介します。
鉄板を用いた料理の販売を予定している人は、ぜひ最後まで目を通してみてくださいね。

鉄板のメリット・デメリットとは?

鉄板(グリドル)は、一度に大量の調理ができることが最大のメリットです。
そのため、ランチタイムやイベント会場など、特にスピーディーに対応する必要がある場所にとても適しています。

主にお好み焼きや焼きそばなどのイメージがありますが、それ以外にも様々な料理に使用することができます
キッチンカーの人気メニューでは、ステーキやハンバーグ、ホットドッグ、それに中華料理などに使われています。

鉄板は、熱さを維持する「畜熱量」が高いことが特徴です。
そのおかげで肉や野菜をのせても温度が下がりにくく、短時間でもしっかり具材の中心まで火を通すことができるのです。

【1】キッチンカーで使用できる鉄板の種類

キッチンカー(移動販売)で使用できる鉄板(グリドル)は、「ガス式」「電気式」の2種類です。名前の通り、これらはそれぞれ熱源が異なります。
ここでは、ガス式・電気式のメリット・デメリットや、導入方法について解説します。

(1)ガス式

ガス式は火力が強いので、鉄板(グリドル)の温度を常に高く保つことができます。そのため、短時間で大量の調理をしたい人におすすめです。
肉料理の旨味を封じ込めてジューシーに焼き上げたい人にも適しています。

また、ホットプレートや電気式の場合は新たな具材をのせるたびに鉄板の温度が下がりますが、ガス式の場合はほとんど変わりません
連続で使用しても火力が弱まらないため、一日中調理し続ける必要がある場合でも安心できるでしょう。

調理するうえでのデメリットはありませんが、安全性と夏場の営業には注意が必要です。ガス式は、使用方法を誤ると一酸化炭素中毒や火災事故などが起こる危険性があります。

また、夏場に鉄板を使用すると車内が非常に暑くなり、時には50℃を超えることもあります。そのため、電気式よりも念入りな熱中症対策が必要です。

キッチンカー(移動販売)でガス式を使用する際には、プロパンガス業者との契約が必要です。詳しい導入方法や費用相場は、ぜひ下記の記事を参照にしてください
参考:キッチンカーに必須のプロパンガスの購入方法と費用相場

(2)電気式

電気式(IH)は、ガス式よりも安全性が高いことが大きなメリットです。一酸化炭素中毒や火災事故の心配がありません。また屋内イベント等でガスが使えない場所でも使用可能です。

デメリットは、調理器具の消費電力が高く、1つで約1,000W以上必要になることです。トースターとエスプレッソマシンを同時に使えないといった状況が起こり得ます。
また、出店場所のコンセントを借りている際にブレーカーが落ちると、他のキッチンカーへの電気供給も止まってしまいます。十分注意しましょう。

消費電力が高い調理機器は、連続して使い続けられないこともあります。購入の際には必ず「連続使用時間」を確認してください。

お好み焼きやステーキなどがメインメニューの場合は、使用頻度や仕様などをよく検討したうえで電気式を使用することをおすすめします。

【2】キッチンカーで使用する鉄板の厚さの目安

キッチンカーで使用する鉄板の厚さの目安キッチンカー(移動販売)で使用する鉄板(グリドル)の厚さの目安は、下記の通りです。

  • 保温:7mm~25mm
  • お好み焼き:7mm~25mm
  • 鉄板焼き:19mm~25mm
  • IH鉄板:30mm

鉄板は、厚いほうが料理が美味しく焼き上がることが一般的です。熱源と具材がある程度離れ、焼きすぎを防ぐことができるためです。
ですが、ちょうどよい厚さはメニューによって異なります。また、厚い鉄板は重量も重くなるため注意が必要です。上記はあくまでも参考程度に留め、鉄板専門業者などで相談してみることをおすすめします。

材質(1)SS400

鉄板(グリドル)に使われる材質には、様々な種類があります。耐久性にも違いがあるため、オーソドックスな材質をぜひ押さえておきましょう。

「SS400」は、厨房機器にとてもよく使われる材質です。費用が安いにもかかわらず、切削や溶接などの加工がしやすいというメリットがあります。
デメリットは、錆びやすいことです。そのため、メッキや塗装などの腐食対策が必要です。

材質(2)S45C

「S45C」も、SS400と同様、調理器具によく使われている材質の一つです。
安価で入手しやすいだけではなく、熱処理によってある程度硬さを変えられることがメリットです。
SS400よりも耐久性に優れており、調理器具による傷がつきにくい材質です。

デメリットは、錆びやすいため防錆処理が必要な点です。

【3】キッチンカーで使用する鉄板の選び方2つとは?

キッチンカー(移動販売)で使用する鉄板(グリドル)を選ぶにあたって、ぜひチェックしてほしいポイント2つを紹介します。

(1)用途や使用時間などを決めてから選ぶ

今回の記事でも紹介したように、鉄板(グリドル)には様々な種類があります。
そのため、調理や保温といった用途、販売メニュー、営業時間などをあらかじめ決めてから鉄板を選ぶことをおすすめします。

例えば、週5日終日営業する場合は、蓄熱性だけではなく、耐久性やメンテナンスのしやすさなども大切です。
一方、休日のみの出店であれば、一般的な耐久性があれば問題ないでしょう。

自分の事業内容を決めておくことで、鉄板の絞り込みをしやすくなります

(2)鉄板専門業者に相談する

鉄板(グリドル)を購入する際には、キッチンカー(移動販売)の車両製作業者や鉄板専門業者といった専門店に相談してみるのもおすすめです。

鉄板は日常生活であまり使わないため、いざ購入する段階になると悩んでしまうこともあります。
インターネットにあるのは主にキャンプで使用する鉄板の選び方なので、キッチンカーでは参考にしにくいものがほとんどです。

鉄板専門業者に相談する場合は、ぜひキッチンカーへの販売実績がある店を選びましょう。
既製品だけではなく、オーダーメイドの鉄板を作れる店もあります。費用は店によって異なりますが、既製品の約1割から3割増しが一般的です。
比較的予算に余裕がある人は検討してみてもよいでしょう。

まとめ:キッチンカーの鉄板は「出店頻度」と「火力」で選ぼう

キッチンカー(移動販売)で使用する鉄板(グリドル)を選ぶ際に、特に絞り込みをしやすいのは「出店頻度」と「火力」です。

メインメニューで鉄板を使い、出店頻度も多い場合は、ガス式の鉄板がおすすめです。新たな具材をのせても温度が下がらないため、お客さんを待たせてしまうことがありません。
また、強い火力によって具材の旨味が増すメニューにもおすすめです。

サイドメニューの保温、休日のみの出店などの場合は、安全性が高い電気式もおすすめです。ガスを使用しないため、導入に必要な契約やスペースも必要ありません。

鉄板の形状や材質などはかなり専門的なため、一度キッチンカーや鉄板の製造業者などに相談してみることをおすすめします。

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