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キッチンカーで寿司販売はできる?開業準備・許可・成功のポイントを解説

キッチンカーで寿司販売はできる?開業準備・許可・成功のポイントを解説

寿司は外国の方からも人気がある日本を代表する食べ物です。

キッチンカー開業をされる方の中には、寿司を販売して他店との差別化をしたいけど、生ものである寿司を販売できるのだろうかと疑問をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

キッチンカーで寿司を販売することは可能ですが、適切な準備と許可が必要です。本記事では、キッチンカーでの寿司販売に関する法律や開業準備のポイント、成功のための秘訣について詳しく解説します。

キッチンカーでお寿司を販売することは可能

キッチンカーで寿司を握って販売することは可能です。数は少ないですが新鮮な海鮮を使った握り寿司やちらし寿司、海鮮丼が主力商品のキッチンカーは存在します。
一例を挙げると、「鮨さきがけ」です。25歳の若い寿司職人が専門学校を卒業してからキッチンカーで自分の店をオープンするまでの様子はたびたびメディアに紹介され、話題になりました。

そもそも、2021年以前は旧食品衛生法によりキッチンカーで海鮮を使った寿司の販売が認められていませんでした

ただし、旧食品衛生法の時代でも移動販売でお寿司を販売するスタイルはありました。食品衛生法で認められた場所で寿司を作り、パックにつめたものを販売する形式ならば移動販売でも可能だったのです。

そして、2021年に食品衛生法が改正されたことにより、保健所の営業許可を取得できればキッチンカーの内部で生ものを調理してお寿司を作って販売することが可能になりました。お寿司を握る技術があれば、キッチンカーでできたてのお寿司を提供することができます。

キッチンカーでお寿司を販売するまでの流れ

キッチンカーで寿司を販売できるようになるまでの基本的な流れを紹介します。なお、この流れで保健所から営業許可を得ることで、販売の対象が鮮魚だけでなく生野菜や果物、生卵、牛乳などを利用した料理も提供できるようになります。

寿司だけでなく、果物を使ったスイーツやフレッシュな生野菜を使ったサンドウィッチなどを提供したい方は参考にしてください。

キッチンカーを準備して保健所の営業許可を得る

キッチンカーで寿司を販売する場合、保健所の営業許可を得る必要があります。
保健所の営業許可を得るには、実際に寿司を販売するキッチンカーの実物、もしくは設計図が必要です。

必要な書類については、自治体の保健所要綱を確認してください。
キッチンカーで広範囲を移動して寿司を販売したい場合、保健所の管轄ごとに営業許可を得る必要があります。

営業許可を受けるための施設検査は、生ものを扱う場合は特に厳格な傾向にあります。不備があると許可が下りない場合もあるため、検査項目をクリアできるように設備を整えましょう。

キッチンカーに関する営業許可について下記の記事でまとめていますので、あわせてご参考ください。
【キッチンカーに必要な営業許可】保健所で営業許可取得する方法

キッチンカーを用意する

寿司を販売するキッチンカーを購入、もしくはレンタルする際は排水量に注目してください。キッチンカーは以下のように、排水量によって調理できる項目が異なります。

  • 40L:1工程の調理で完成する単品のみ販売可能。仕込みは不可
  • 80L:2工程の調理で完成する複数メニューが販売可能。仕込みは不可
  • 200L:複数工程の調理で完成する複数メニューが販売可能。仕込みも可

寿司をメインメニューにしたい場合、200Lの排水量のキッチンカーが必要です。80Lの排水量では、寿司を握ることはできても、刺身を切ったりご飯を炊いたりといった仕込みはできません。

別の場所で寿司の仕込みができる場合は、80Lのキッチンカーでも寿司の販売は可能です。しかし、食材を全て仕込んでおくと、食品が傷みやすくなったり、廃棄ロスが増えるリスクが高まります。また、仕込み済みの食材でキッチンカー内で調理できない作業工程がある場合は、排水量200Lのキッチンカーを用意してください。

キッチンカーを準備する方法は、以下の3種類があります。

  • キッチンカーをレンタルする
  • 中古のキッチンカーを購入する
  • 新品のキッチンカーを購入する

キッチンカーのレンタルで寿司の販売をはじめ、中古、もしくは新品のキッチンカーを購入するといった方法もあります。長期間キッチンカーで商売をしようと考えている場合は、多少費用がかさんでも新品のキッチンカーがおすすめです。
自分の使いやすい設備を設置できるだけでなく、故障に悩まされることなく長期間使えます。

出店場所を確保する

保健所の営業許可を得て、キッチンカーも確保出来たら次に、出店場所の確保を行います。出店場所は売り上げに直結する重要な要素であるため、需要がある場所や時間を考慮して提供する必要があります。また、寿司は生ものなので、日持ちせず売れ残れば廃棄処分せざるを得なくなりますそのため、需要が見込める場所、タイミングをしっかりと考慮しましょう。

  • 人が集まるイベント
  • 休日の道の駅や商業施設
  • ビジネス街

上記のように、人が集まるイベントやビジネス街などは、一定の需要が見込めます。ただし、夜間の商業施設や繁華街では、時間の経過とともにネタの品質が低下する可能性があるため、おすすめしません。

万が一に備えて保険に入る

キッチンカーで寿司を販売する際、最も怖いのが食中毒です。手洗いを徹底し食材の温度管理に気を配っていても、キッチンカーは一般的な店舗に比べると食中毒が発生する危険性が高めです。

衛生管理を徹底するのと同時に、PL保険(生産物賠償責任保険)には必ず加入しましょう。PL保険(生産物賠償責任保険)に加入していれば、万が一食中毒が発生した場合も損害を補償してくれます。

また、キッチンカーの車両保険も忘れずに加入しましょう。キッチンカーで営業していると運転する頻度が高くなるだけでなく、疲れた状態で運転することも多いため事故発生の危険性も上がります。車両保険に入っていれば対人、対物事故に備えるだけでなく事故によりキッチン設備が破損した場合も対応してもらえます。

キッチンカーでのお寿司販売を成功させるポイント

キッチンカーでのお寿司販売を成功させるポイント最後に、キッチンカーで寿司販売を成功させるポイントを紹介します。キッチンカーの出店戦略を考えている方は参考にしてください。

寿司のほかにメインメニューを用意する

キッチンカーで寿司を提供しているお店の多くが、寿司の他に代わりとなる別メニューを提供しています。寿司は、場所だけでなく季節によっても需要が変化します。
また、前述の通り、寿司は売れ残ると廃棄ロスになるため、需要に合わせたメニューも検討しましょう。

例えば、寿司と天ぷら、から揚げを提供するキッチンカーならば、季節や出店場所によってメインメニューを変えられます。また、天ぷらならば寿司の食材の一部を流用できます。

メニューを絞る

一般の寿司店のように、メニューが多いとその分管理も大変になり廃棄率も上がります
マグロやサーモン、ハマチなど人気が高いメニューに絞るなど、工夫しましょう。
マグロを一匹仕入れ、赤身やトロなどの部位ごとに寿司や海鮮丼を提供する人気店もあります。

また、いなりずし、巻きずしといった時間がたっても提供できる管理のしやすいメニューを提供する方法もあります。

まとめ

寿司はキッチンカーで提供するお店が少なく、他店との差別化が図れる食べ物です。そのため、提供する場所や時間帯、ネタの種類によっては人気が出るでしょう。その一方で、設備を整えなければならないなどクリアしなければならない課題もあります。
キッチンカーで寿司を販売したいなら、売上が見込める場所を見つけ、仕込みができるキッチンカーを用意して経営にチャレンジしてみましょう。

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キッチンカーの新車・中古車の販売、製作はもちろん、キッチンカーの買取や開業支援も行っています。

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